Microsoftの厳しい開発規則によると、モバイル向けOS「Windows Phone 7」を搭載する全てのデバイスは高性能のカメラを装備していなければならない。少なくとも5メガピクセルの解像度があり、ビデオキャプチャ機能を起動できることが必要だ。しかし残念なことに、同OSにはアプリケーション開発者がカメラの性能を最大限に利用できない制限が設けられている。
Windows Phone 7搭載デバイスでは動画や写真のアップロードが可能だが、アプリケーション開発者は、動画チャットや拡張現実といった別の楽しい機能を実現するために、そうしたイメージセンサを十分活用することができない。
つまり、米国で11月に最初のWindows Phone 7搭載デバイスが発売されても、Androidベースの端末や「iPhone」と同じくらいの数のアプリケーションを用意できないばかりか、少なくともWindows Phone 7では目にすることのないプログラム分野ができてしまうだろう。
ほかにもWindows Phone 7の短所として、コピー&ペースト機能がないこと(ただし、これは2011年にも予定されているアップデートで修正される予定)、2011年前半までCDMA版が出ないこと、真のマルチタスク機能が欠けていることなどが挙げられる。真のマルチタスク機能の欠如とは、ビルトインの「Zune」プレーヤーを視聴しながら別のアプリケーションを使うことはできても、「Slacker」や「Iheartradio」を視聴しているときにそれと同じようなことはできないということだ。
Microsoftのマーケティングが、AndroidデバイスやiPhoneを利用する既存ユーザーを誘い込むというより、初めて購入するスマートフォンを見つけようとするユーザーを追いかけているように見えるのは、こうしたことが一因なのかもしれない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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