オラクル、データベースマシン最上位機種「Exadata X2-8」提供 - (page 2)

田中好伸(編集部)2010年10月21日 18時28分

 Exadata Database Machineシリーズについて米OracleのMark Townsend氏(データベース部門プロダクト管理バイスプレジデント)は、「他社のDWHアプライアンスよりも高速であり、ハイエンドアレイよりも高い処理能力がある」と説明する。DWHアプライアンスの競合としてはTeradata製品や(IBMに買収される)Netezza製品があるが、それらの製品とのパフォーマンス比較では、Exadata V2の方が5倍高速にクエリスループットを処理できるとしている。

 OLTPでもExadataのパフォーマンスは他社製品よりも優れているとTownsend氏は強調する。Smart Flash Cacheを活用することで、I/O処理性能が1秒間で100万件以上であり、ミリ秒以下のレスポンスが可能としている。

Mark Townsend氏 米OracleのMark Townsend氏

 またExadata Database Machineシリーズでは、DB全体を暗号化することもできる。ソフトウェアではなくハードウェアで処理することからオーバーヘッドもほぼなく、性能的にも優れているという。「(IBMのDBソフトである)DB2やTeradata、Netezzaはデータベースの暗号化を提供していない。Exadataは最もセキュアなデータベースマシン」とTownsend氏は強調している。

 Exadata X2に盛り込まれた機能としてサービスクオリティ管理(QoS)がある。運用管理ツールのOracle EMからサーバリソース管理を動的に管理するという機能で、CPUリソース割り当てやディスクアクセスの優先度を管理するとともに、OLTPワークロードを最適化できるという。

三澤智光氏 日本オラクルの三澤智光氏

 これにより、たとえば、セールス系オンラインアプリケーションとバックオフィス系オンラインアプリケーションをExadata X2で稼働させて、「日中はセールス系にリソースを多めに割り当て、夜間はバックオフィス系にリソースを多めに割り当てるといった活用ができる」(日本オラクルで常務執行役員、テクノロジー製品事業統括本部長を務める三澤智光氏)としている。

 DWHアプライアンスとしても基幹系業務DBとしても活用できるExadata Database Machineは、こうした複雑なワークロードを処理できることから「データベース統合に最適なマシン」とTownsend氏は説明する。統合基幹業務システム(ERP)や顧客情報管理システム(CRM)、DWHといったアプリケーションのDBを統合できるという。

 Exadataは日本市場でこれまでにソフトバンクモバイル楽天証券大阪ガスファーストリテイリングなど数多くの企業に導入されている。そうした企業では「Exadataが驚異的なスピードを出している」と三澤氏が説明する。大手食品製造では、店舗別や商品別の売り上げ動向検索で30時間かかっていた処理が21分に短縮されているという。また、大手通信事業者では、30時間かかっていたデータロード処理を1時間で終えられるようになったという。またある企業では、取引データを一定の条件で加工、集計するというバッチ処理を4時間から10分に短縮することに成功していると説明している。

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