Exadata Database Machineシリーズについて米OracleのMark Townsend氏(データベース部門プロダクト管理バイスプレジデント)は、「他社のDWHアプライアンスよりも高速であり、ハイエンドアレイよりも高い処理能力がある」と説明する。DWHアプライアンスの競合としてはTeradata製品や(IBMに買収される)Netezza製品があるが、それらの製品とのパフォーマンス比較では、Exadata V2の方が5倍高速にクエリスループットを処理できるとしている。
OLTPでもExadataのパフォーマンスは他社製品よりも優れているとTownsend氏は強調する。Smart Flash Cacheを活用することで、I/O処理性能が1秒間で100万件以上であり、ミリ秒以下のレスポンスが可能としている。
またExadata Database Machineシリーズでは、DB全体を暗号化することもできる。ソフトウェアではなくハードウェアで処理することからオーバーヘッドもほぼなく、性能的にも優れているという。「(IBMのDBソフトである)DB2やTeradata、Netezzaはデータベースの暗号化を提供していない。Exadataは最もセキュアなデータベースマシン」とTownsend氏は強調している。
Exadata X2に盛り込まれた機能としてサービスクオリティ管理(QoS)がある。運用管理ツールのOracle EMからサーバリソース管理を動的に管理するという機能で、CPUリソース割り当てやディスクアクセスの優先度を管理するとともに、OLTPワークロードを最適化できるという。
これにより、たとえば、セールス系オンラインアプリケーションとバックオフィス系オンラインアプリケーションをExadata X2で稼働させて、「日中はセールス系にリソースを多めに割り当て、夜間はバックオフィス系にリソースを多めに割り当てるといった活用ができる」(日本オラクルで常務執行役員、テクノロジー製品事業統括本部長を務める三澤智光氏)としている。
DWHアプライアンスとしても基幹系業務DBとしても活用できるExadata Database Machineは、こうした複雑なワークロードを処理できることから「データベース統合に最適なマシン」とTownsend氏は説明する。統合基幹業務システム(ERP)や顧客情報管理システム(CRM)、DWHといったアプリケーションのDBを統合できるという。
Exadataは日本市場でこれまでにソフトバンクモバイルや楽天証券、大阪ガス、ファーストリテイリングなど数多くの企業に導入されている。そうした企業では「Exadataが驚異的なスピードを出している」と三澤氏が説明する。大手食品製造では、店舗別や商品別の売り上げ動向検索で30時間かかっていた処理が21分に短縮されているという。また、大手通信事業者では、30時間かかっていたデータロード処理を1時間で終えられるようになったという。またある企業では、取引データを一定の条件で加工、集計するというバッチ処理を4時間から10分に短縮することに成功していると説明している。
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