Microsoftのマルウェアプロテクションセンターが発表したデータによれば、2010年に入ってから、OracleのJavaに存在する脆弱性に対し、攻撃の「未曾有の波」が襲っているという。
MicrosoftのHolly Stewart氏は、2010年第3四半期になってからJavaに対する攻撃が激増していると述べている。その対象は主に次の3つの脆弱性だ。
CVE
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攻撃数
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台数
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説明
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CVE-2008-5353
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3,560,669
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1,196,480
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脆弱性があるバージョンのJRE(Java Runtime Environment)に存在するデシリアライゼーションの問題によって、Microsoft Windows、Linux、AppleのMac OS Xなど、複数のプラットフォーム上のJavaが利用できるブラウザを通じた、リモートからのコード実行が可能。
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CVE-2009-3867
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2,638,311 |
1,119,191
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引数にfile://から始まる長いURLを指定した場合の構文解析が不適切なために生じている、マルチプラットフォームの遠隔コード実行の問題。
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CVE-2010-0094
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213,502 |
173,123
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CVE-2008-5353に酷似した、別のデシリアライゼーションの問題。
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「特に最初の2件は、四半期当たり数十万件から数百万件にまで増加している」と、Stewart氏は述べている。
この驚くべきデータが発表された前の週には、29件の重大な脆弱性を修正する、Javaの大型パッチが公開されている。
Oracleによれば、修正された脆弱性のうち28件が、認証なしで(ネットワーク経由でユーザー名とパスワードの入力する必要なしに)リモートから悪用可能なものだという。このアップデートは、Windows、Linux、Solarisのユーザー向けに提供されている。
Oracleのアドバイザリによれば、29件の脆弱性のうち15件が、脆弱性を評価するCVSSレーティングで最大の数値である10.0を与えられている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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