グーグルの海賊版対策--娯楽業界の不満と米政府の動き - (page 2)

文:Greg Sandoval(CNET News) 翻訳校正:川村インターナショナル2010年10月19日 07時30分

 音楽業界の関係者は、そのような課金は1年当たり数百万ドルにもなるだろうと推測する。

 Googleはこの手紙が本物であることを認めた。Googleの関係者は、同社は米著作権法を完全に遵守し、海賊版へのリンクを削除するのに料金を課さないことを明確にしたいと述べている。

 この関係者は、米CNETへの電子メールに次のように記している。「Googleはこれまでと同様に、正当で合法的な削除要請を履行する。削除に対しは課金しておらず、課金する計画もない。Googleは音楽業界と良好な関係を保っており、『YouTube Content ID』やGoogleの音楽検索機能、開発者向けツールなどのサービスによって、音楽業界の利益を促進するよう一貫して協力している」

 ある音楽業界の関係者によると、Googleが海賊版へのリンクの削除に課金しなくてもリンクの検索に課金すると知って安心する人は、同業界にはほとんどいないという。

Googleは海賊行為を助長しているのか

 Googleのエンターテインメント業界との関係は多くの議論を呼んだが、それは音楽ビジネスに限ったことではない。ハリウッドでも、Googleをはじめとするオンラインサービスの広告が、おびただしい数の海賊サイトに見られることに不平が多く聞かれる。

 Walt Disney CompanyとWarner Bros. Entertainmentは8月、海賊版の映画やテレビ番組を配信するサイトや海賊版へのリンクを提供しているサイトに広告を提供し著作権侵害をほう助したとして、アリゾナ州スコッツデールに本拠を置くTriton Mediaを提訴した。名前の挙がったサイトには、Project Free TV、SuperNova Tube、donogo.comなどがある。

 両社が同じ告訴理由の一部を、はるかに大きな広告業者であるGoogleに向ける可能性があるとして、この訴訟は話題になったが、両社がGoogleを訴えることはなかった。

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