Microsoftが2つか3つの企業に分社すべきかどうか/できるのかという議論は、これまでにも何度かされてきた。
Goldman Sachsが発表したレポートによりMicrosoftの株価は下がっており、分割問題に再びスポットが当たった。Goldman SachsはMicrosoftの評価を「買い」から「中立」に下げ、アナリストのSarah Friar氏はMicrosoftの株価の「価値を開放する」ための3本の柱から成る計画を提案している。
一部が指摘しているように、Friar氏の計画のうち2つは、「クラウドリーダーになる」などの(奇抜な)アイデアとなっている。だが、残りの1つはそれほど奇妙なものではない。「ゲームなどの周辺資産を売却する」という提案だ。
Microsoft分社という考えを提唱する人々からは、さまざまな分割案が出ている。WindowsとOfficeに分けるという案は、少なくとも独占禁止法の判事らが喜びそうな案だ。法人(エンタープライズ)向けとコンシューマー向けという分け方もあるし、コンシューマー/エンタープライズ/サービスという考え方もある。あるいは、Windows、Office、検索という3分割も考えられる。
Microsoftの最高経営責任者(CEO)、Steve Ballmer氏は新社長3人を任命した。モバイルとゲームを1人の社長が管理するのではなく、Ballmer氏はそれぞれに社長を任命している(だが、同社が業績を説明するには、モバイルとゲームは引き続き単一の事業部として報告される)。
MicrosoftやMicrosoftウォッチャーは長いこと、ゲームを付け足しの事業のように見ている。実際、Microsoftは「Windows Phone 7」でゲームに大きくフォーカスをあてており、「Xbox Live」ゲームサービスをこれまで以上にモバイルコミュニケーション事業に統合しようとしている。Microsoftの幹部は、間もなく登場するゲームセンサー「Kinect」はゲーム以外の分野でもアピールできるとみており、Kinectを広範なNatural User Interface(NUI)という方向性に向かっていることを示すもの、と主張している。Googleなどのハイテク企業と同様、ソーシャルゲームが次の“Big Thing”になると見ており、この分野で検索と広告とのシナジーに大きな可能性があると考えていることは間違いない。
これらのトレンドに基づけば、MicrosoftがDon Mattrick氏が率いるインタラクティブエンターテインメント事業部をすぐに分社する可能性は低いとわたしは思う。
Microsoftを分社してミニMicrosoftにしたほうが、高い収益性を上げ、よりフォーカスがあり、敏感に市場に反応する企業になれるだろうか?
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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