Microsoftとパートナー企業が初の「Windows Phone 7」(WP7)端末を2010年10月に欧州、そして11月に米国で発売するつもりであれば、WP7向けの開発ツールの正式版が公開されたとしても不思議はない。
Microsoftの幹部が数週間前に約束したとおり、Microsoftは米国時間9月16日、Windows Phone開発ツールの正式ビルドを公開した。
Microsoftが同日付のブログで留意しているように、Microsoftのアプリケーションマーケット「Windows Phone Marketplace」で自分が開発したアプリケーションを提供したい開発者は、WP7開発ツールの正式版が必須となる。Microsoftによると、このWindows Phone Marketplaceを「10月初旬」にオープンするという。
「10月初旬にオープンするマーケットプレイスに自分のアプリケーションを出品する開発者は、ツールの正式版をダウンロードする必要がある。これより前のバージョンのツールでビルドされたアプリケーションは、マーケットプレイス出品の認定を受けられない」とMicrosoftのMobile Communications Business部門担当ディレクターであるBrandon Watson氏はブログで記している。
WP7向けにアプリケーションを開発するパートナーは、正式版の登場を待たずに開発を進めていたようだ。Twitter、Netflix、OpenTable、Flixster、TravelocityなどがWP7のウェブブラウザ上で動く自分たちのアプリケーションを披露している。
WP7ツールスイートには、「Visual Studio 2010 Express for Windows Phone」「Windows Phone Emulator」「Expression Blend 4 for Windows Phone」「XNA Game Studio 4.0」、それに最新のBing Maps向けSDKコントロールなどで構成されている。
「(WP7ツールの)インストーラは、開発者が必要なものだけをダウンロードするようになっている。また、ツールは既存のVisual Studio 2010やExpression Blend 4と併用できる」とWatson氏はブログで記している。
Watson氏はまた、「Silverlight for Windows Phone Toolkit」を別途リリースすることも報告している。同ツールキットは、CodeplexにてMicrosoftのオープンソースライセンスMS-PLの下で公開された6種類の制御機能を含むものだ。これらの補完的な制御機能により、タップやダブルタップ、ホールド、ドラッグなどの「ジェスチャーイベント」の処理が可能となる。日付や時間の入力に役立つデートピッカーやタイムピッカーもある。
Microsoftの広告チームも9月16日、WP7向けのSDKとして「Mobile Advertising SDK for Windows Phone 7」と「Microsoft Advertising Exchange for Mobile」を公開したと発表している。Exchangeは「業界初のリアルタイムのモバイル向け入札広告エクスチェンジ」、とMicrosoftは主張している。ディスプレイ広告に対応するよう設計されており、開発者は広告付きのアプリケーションを構築できるという。
Microsoftは10月11日にWP7を「ソフトローンチ」する見通しだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス