2010年秋を予定している「Windows Phone 7」の正式版ローンチが近づく中、Microsoftのエバンジェリストらは何とかして盛り上げようと必死になっている。
Microsoftの代表者は米国時間8月23日、Windows Phone 7の開発ツールの累計ダウンロードが30万回以上あったと発表した。同ツールの正式版は9月16日公開の予定と述べながらも、「XNA Framework」や「Silverlight」を使ったゲームやアプリケーションの開発に興味がある人は正式版を待つことなく、いますぐに開発できることを強調している。
Microsoftのモバイルコミュニケーション事業ディレクターのBrandon Watson氏は、Windows Phone Developerブログに新しく投稿した記事で、「もちろん、ツールの正式版にはベータ版からのマイナーな変更点が加わるだろう。その場合、開発者はいくつかのバグを修正する必要がある」と認める。「正式版には、リクエストが多かったSilverlight制御も加わる予定だ。これにより、開発者がクオリティの高いWindows Phone 7エクスペリエンスを容易に配信できるようになる。このほかにも、パノラマ、ピボット、Bing Mapsの制御も加わる予定だ」とWatson氏は記している。
Microsoftは、「Windows Phone 7 Developer Tools」の最新ベータ版を2010年7月に公開した。これには、「Visual Studio 2010 Express for Windows Phone」「Windows Phone Emulator」「Silverlight for Windows Phone」「Expression Blend for Windows Phone」「XNA Game Studio 4.0」の各テストビルドが含まれている。
Watson氏のことを知らない人のために説明すると、Watson氏はWindows Phoneの開発者向けマーケティングと開発者向けの取り組みのフィールドや営業の準備を率いる人物だ。以前は、サーバ&ツール部門で技術マーケティングチームに所属し、「Windows Azure」「.NET」向けの開発プラットフォームを担当していた(子供向けのオンラインセキュリティソリューションを開発する企業を立ち上げたり、Soros Private Equity Partnersのプリンシパルを務めたこともある)。
先日、MicrosoftのイベントでWatson氏に取材する機会があったのだが、そのときWatson氏は「Silverlight開発者は約50万人おり、C♯開発者は200万人いる。“一度書けば、どこにでも最適化できる(write once, optimize anywhere)”、これがわれわれのメッセージになる」と述べた。
そして、Windows Phone 7とそのエコシステムは、「開発者による、開発者のためのものだ」と強調した。
「Microsoftは、開発者が何を望んでいるのかに耳を傾けている」とWatson氏は述べる。そしてツール、マーケットプレイスのポリシーなどについては、「われわれが提供する技術についてオープン性と透明性を貫いている」と続ける。Microsoft(のマーケットプレス)では「発見されるし、報酬を得られる」と言う。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス