Googleの法務部門が、またしても差し迫った訴訟案件を抱えることになった。今回同社を提訴したのは、位置情報サービスプロバイダーのSkyhook Wirelessだ。
GigaOMの記事によると、Googleは米国時間9月15日、マサチューセッツ州の連邦地方裁判所と州地方裁判所の両方で、特許侵害の申し立てに加えて「業務妨害」の疑いをめぐり、Skyhookに訴えられたという。Skyhook側は、Googleが「Android」および「Google Maps」に対する支配権を利用してSkyhookの地図関連技術をMotorolaのAndroid搭載携帯端末から締め出し、代わりにGoogle独自の技術を優先的に導入させたほか、Googleの地図関連技術がSkyhookの4件の特許を侵害していると主張している。
具体的には、GoogleでAndroidプロジェクト担当責任者を務めるAndy Rubin氏がMotorolaの共同最高経営責任者(Co-CEO)であるSanjay Jha氏に対し、Skyhookの技術をMotorolaの携帯端末から排除するよう求め、これが守られない場合にはこれらの端末におけるAndroidの利用許可を取り消す意向を示したと、マサチューセッツ州地裁に提出された業務妨害に関する訴状(この記事の最後にファイルを掲載)には記されている。
Skyhookはこの訴状で次のように述べている。「これらの機器のいずれにも、Googleの妨害がなければ搭載されていたであろう(Skyhookの)ソフトウェアは組み込まれず、SkyhookはMotorolaとの契約の下で得られるはずだった数百万ドルの著作権使用料を失った。Googleの妨害行為はまた、これらの携帯電話から得られるはずだったデータがあれば可能であった、Skyhookのデータベースに対する機能強化を阻止することで、Skyhookに損害を与えた」
なお、特許侵害の訴えに関しては、別の訴状が連邦地裁に提出されている。Googleは、まだ訴状を受け取っていないため確認できていないとしてコメントを避けた。
Skyhookは、「ウォードライビング」を正式採用した最初の企業の1つだ。ウォードライビングとは、オープンな無線アクセスポイントをマッピングする行為で、GPS技術の補助手段としてこのデータを使用することで、モバイル機器による位置情報の特定がさらに容易になる。Skyhookのソフトウェアとデータは、GPSチップを搭載していなかった初代「iPhone」では主要機能として使われていた。
Skyhook v Google Complaintこの記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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