iPhone向けFlashアプリ変換ツールを開発再開したアドビ--アップルとの雪解けは進むか

文:Stephen Shankland(CNET News) 翻訳校正:編集部2010年09月13日 08時30分

 Adobe Systemsは、Appleによる制約が緩和されたことを受け、「Flash」プログラムからネイティブのiOS用アプリケーションの作成を可能とする「Packager for iPhone」ツールの開発を再開した。

 Adobeは米国時間9月9日付けのブログ投稿で、「今後のリリースに向けてこの機能の開発作業を再開する」と述べた。「開発者にとっては素晴らしい知らせであり、われわれの開発者コミュニティからは、PackagerアプリケーションがすでにApp Storeで承認されているという報告を受けている」(Adobeのブログ投稿)

 Appleは9日、iOS開発者に対する規則を緩和した。Packager for iPhoneアプリケーションの禁止につながる制約が取り除かれ、Googleの「AdMob」が提供する広告が再び許可された。また同社は、App Storeの承認に関するすべての規則を初めて詳細に示した。

 Packager of iPhone(同製品は「iPod touch」と「iPad」も対象とする)の再始動は、Adobeにとって重要である。開発者らに対する同社の影響力の大部分が、Flashにかかっているからである。デスクトップコンピュータの分野でFlashは、ゲーム、ビデオストリーミング、インタラクティブアプリケーション向けに広く利用されている。長所の1つは、プログラマーらのソフトウェアを、異なる種類のコンピュータに容易に拡張できるという点である。そのクロスプラットフォームな性質が、Appleが同技術をiOS端末上で特に禁止した理由の1つであった。

 しかしFlashは現在大きな問題に直面している。AdobeはFlashをモバイルの分野に導入しようとしているが、モバイル端末は処理能力が低く画面が小さいうえに、ユーザーインターフェースも異なる。また、HTML、CSS、SVG、JavaScript、WebGLといったさまざまなウェブ技術がFlashの領域に侵入している。

 Flashプログラマーらに、iPhone、iPad、iPod touchといった現在最も人気の高いモバイル端末をターゲットとさせることは、Adobeの野望の実現を大きく後押しする。しかし、GoogleとそのモバイルOS「Android」での展開とは異なり、AdobeのFlashはまだ、AppleのiOS端末上で直接は動作しない。

 Adobeは2009年にPackager for iPhoneを発表し、2010年4月に「Flash Professional CS5」の一部としてリリースした。しかし、同機能はリリースとともに事実上消滅してしまった。Appleが4月9日に開発者ライセンス規約を変更し、FlashアプリケーションをiPhone用アプリケーションに変更することを禁止したことを受け、Adobeが4月21日、Packager for iPhoneの開発を中止したためである。

 Adobeも黙っていたわけではなかった。Appleの最高経営責任者(CEO)Steve Jobs氏が4月29日の公開書簡でFlashを公に批判した2週間後、Adobeは、Appleが開発者の自由を制限していると批判する広告キャンペーンを展開した。

 ただし、最終的な決定権を握るのはAppleである。同社は9日に公開したApp Storeの113の規則において、基準を満たしていないと同社が考えるアプリケーションを拒否できる多数の理由を明らかにした。またJobs氏は、Flashのクロスプラットフォームの性質により、iOSコミュニティにおけるネイティブなアプリケーションであると感じられるようなアプリケーションの開発は困難だろうと明言した。しかし、Packager for iPhoneが再びApp Storeに登場すれば、Flashはその勢力を取り戻すことになる。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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