Appleは、「iPhone 4」ユーザーに無償ケースを提供する計画だ。これにより、同端末のアンテナ設計および信号問題に対する懸念を解消したい意向だ。
Appleの最高経営責任者(CEO)であるSteve Jobs氏は米国時間7月16日朝、カリフォルニア州クパチーノにある本社で記者会見を開き、今回の計画を発表した。6月に披露されたiPhone 4で信号問題が報告されており、対応を迫られていた。iPhone 4所有者は、無償バンパー(同端末の側面を保護するケース)をAppleのウェブサイトからオンラインで申し込み可能になり、バンパーをすでに購入したユーザーは全額払い戻しを受けることができる、とJobs氏は述べた。
「われわれは完璧ではないし、電話も完璧ではない。しかし、すべてのユーザーをハッピーにしたい」(Jobs氏)
Jobs氏によると、Appleでは300万人に上るiPhone 4の顧客全員に行き渡るだけのバンパーを製造することができないため、サードパーティー製造会社と契約し、顧客にケースの選択肢を提供する予定だという。
Appleは、無償ケースの提供を9月30日まで継続する計画で、その時点でこれが依然として最善の改善策であるかどうか再検討する予定である。Jobs氏は、Appleの社内のiPhone 4テストで、同端末は「iPhone 3GS」よりも多く通話切断することが明らかになったと認めた。しかし、通話切断の増加数は極めて少なく、BlackBerryやDroidなどの競合スマートフォンも同様の問題に悩まされているという。
Appleは記者会見の後、会見中に披露した検証プロセスについての写真や動画、その詳細を投稿した。この問題は、iPhone 4の左下側面にある外部アンテナの溝周囲に触れると発生する。
Jobs氏は、電話による信号問題の苦情の申し出はiPhone 4所有者のわずか0.55%で、返品率はiPhone 3GSの場合よりも低いと述べた。しかし、デザインやAppleの苦情対応に対する激しい抗議がインターネットで爆発的に拡大した。これに対する、Jobs氏の見解は「大げさに騒ぎ立てられている」という。
Appleは、2007年にも同様の抗議を経験している。Appleは当時、初代iPhoneの価格を599から399ドルに大きく値下げし、100ドルの商品券を配布することになった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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