米国時間6月18日に明らかになった技術アナリストの調査報告によると、「iPhone 4」に使われる最新のディスプレイは生産が追いつかず、深刻な供給不足を招くことになるという。
AppleのiPhone 4は「in-plane switching(IPS)」方式の高解像度「Retina」ディスプレイを特色としている。IPS技術は「iPad」にも使われている。両製品のディスプレイは韓国のLG Displayが生産していると、Rodman & Renshawのマネージングディレクターで上級技術アナリストのAshok Kumar氏は伝えている。
「LG Displayの製造するIPS方式液晶ディスプレイの歩留まりが低く、iPhone 4の生産台数に劇的な影響を与えている。サプライチェーンを調査した結果、前に月間約400万台としていた出荷台数の予測をほぼ半分に見直すことになった」と、Kumar氏は調査報告に記している。
Kumar氏はまた、次のように記している。「望みを託すとすれば、LG Displayが2010年夏に第5世代LCD生産ラインに移行するのがボトルネック解消に役立つかもしれないということだ。その一方で、iPhone 4の生産能力が上がる前に現行の「iPhone 3GS」の需要が落ち込む可能性を考えると、9月の四半期あたりに大きなリスクが残っている」
Appleによると、IPS方式のRetinaディスプレイはiPhone 4の目玉となる機能の1つだ。「Retinaディスプレイの採用により、(中略)ビデオの映像や写真はどんな角度から見ても画期的なまでに鮮明。ひとつひとつのピクセルを肉眼では確認できないほどのピクセル密度を持った、高解像度のRetinaディスプレイならではの表現力」と、AppleはiPhone 4のウェブページで説明している。
「9月にかけて、需要が供給を上回るだろう」と、Kumar氏は電話取材で語り、ディスプレイがiPhoneの中で最も値の張る部品であることを付け加えた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」