ガジェッド中心のブロガーや報道機関からある程度正直な評価を受けたMicrosoftの「KIN」だが、ローンチ後1カ月未満で値下げとなる。
値下げするのはVerizon Wirelessではなく、Best Buyだ。Best Buyは「KIN ONE」を無料に、「KIN TWO」を50ドルに値下げする。一方、Verizonはこれまで通り、KIN ONEを50ドル、KIN TWOを100ドルで販売する。
KINは10代〜20代をターゲットにしているが、指摘されているように、そのデータ料金プランは割高だ。だが、少なくとも端末そのものは、Best Buyでは割高ではなくなった。
「この値引きは効果を生むだろう。これでKIN ONEは無料になった。KIN ONEはハイエンドのスマートフォンほどの機能はないが、キャリアがよく無料で提供するようなベーシックな携帯電話よりはよい」とDirections on Microsoftのアナリスト、Matt Rosoff氏は語る。「KINのデータ料金プランは若干高いようだが、家族向けプランで購入すればそれほど悪くはない」とRosoff氏は続ける。
MicrosoftはKINとそれ以外の「Windows Phone」の差について控えめに扱おうとしている。しかし、OSの違いとKINにはアプリケーションダウンロード機能がないという事実を受け、Microsoftはモバイルでのマーケティングメッセージと戦略の強化を試みているまさにそのときに、Windows Phoneブランドをさらに弱めるMicrosoftの動きに多くの人が困惑している。Microsoftのリージョナル ディレクターであるAndrew Brust氏は最高経営責任者(CEO)のSteve Ballmer氏に宛てた同社消費者戦略に関する公開書簡で、Microsoftが「KINを静かに殺す」ことを提案している。
「MicrosoftはKINの動向を見守り、市場で成功するために手を尽くすことにコミットしていると思う。だが、『Windows Phone 7』こそが同社のスマートフォン戦略における中核であると考えており、Windows Phone 7搭載機が登場した後は同社のエネルギーをWindows Phone 7プラットフォームに注ぐだろう」とRosoff氏は述べた。
失いつつあるモバイル市場シェアの奪還に取り組むMicrosoftにとって、KINは吉と出るか、凶と出るか。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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