米連邦取引委員会(FTC)がかつては不可避と思われていた争いから撤退した。グーグルがモバイル広告大手のAdMobを7億5000万ドルで買収することを承認したのである。
FTCは米国時間5月21日午前、声明で「Googleによるモバイル広告ネットワーク企業AdMobの買収提案を精査し、それがモバイル広告ネットワークの新興市場における競争を阻害する可能性は低いという結論に達した。よって、Googleの買収提案に関する調査を終了する」と述べた。この買収が実現すればGoogleはモバイル広告分野で非常に有利な立場に立つことを理由に、本案件の承認を延期する寸前までいっているように思われたが、同規制当局は考えを改めたようだ。
FTCの最終的な決定には、Appleの「iAd」が大きな影響を及ぼしたようだ。「Appleが(モバイル広告市場へ)参入した結果、AdMobがGoogleに所有されていようといまいと関係なく、『iPhone』プラットフォームにおけるAdMobの今日までの成功が、同市場におけるAdMobの将来的な優位性を確実に保証する可能性は低くなった」とFTCは述べた。Googleの買収提案の是非を問う最終投票は賛成5票、反対0票という結果だった。
Googleは、今回のFTCの決定に関して声明を発表した。「われわれは、Omar Hamoui氏とAdMobにいる同氏の才能豊かなチームと協力して、マーケッターやモバイルアプリケーション開発者、モバイルパブリッシャー向けに新たなモバイル広告ソリューションを開発できることに興奮している。携帯電話の利用が拡大するにつれて、モバイル広告の成長は加速の一途をたどるだろう。このことは、より良い広告ソリューションを利用できるようになるモバイル開発者およびパブリッシャー、消費者にリーチする新たな方法を発見できるようになるマーケッター、より効果的な広告とより多くの無料コンテンツを楽しめるようになるユーザーに恩恵をもたらすだろう」(Googleの声明)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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