Googleは、一部のWi-Fiユーザーに対し意図せずスパイ行為を働いたと認めてから1週間もたたないうちに、欧州での数件の調査と、米国での少なくとも1件の訴訟の標的となった。
米太平洋岸北西部に住むVicki Van Valin氏とNeil Mertz氏は米国時間5月18日、Googleに対する集団代表訴訟を起こした。訴えによると、Googleは同社の「Street View」車両がValin氏らの自宅のそばを通った際、それらの家で使われているオープンなWi-Fiインターネット接続を検出してそのデータを保存し、プライバシーを侵害したという。この訴訟のニュースは、TechEye.netが初めて伝えた。
この訴訟は、オレゴン州連邦地方裁判所に提起されたもので、侵害を受けた人1人につき1日あたり100ドルか、この集団代表訴訟の参加者1人当たり1万ドルの法定損害賠償を求めている。また、陪審によって決定される懲罰的損害賠償金と、弁護士費用も求めている。この集団代表訴訟に加わる可能性のある人の数を考えれば、訴えが認められた場合、Googleは莫大な金額を支払うことになるかもしれない。
この訴訟では、Googleが、カメラと「パケットスニファ」を搭載した同社の車両がオレゴン州のさまざまな場所を通行した際、個人のWi-Fiホットスポットから個人情報を故意に取得し保存したと主張されている。
Googleは14日のブログ記事で、同社のStreet View車両がオープンなWi-Fiネットワークからデータの断片を1度に200ミリ秒の間、意図せず傍受していたと認めた。Googleは、この情報の収集や保存を知らなかったと述べている。同ブログ記事で、ある役員は、完成品の中に存在するべきではない混乱したコードがこの問題の原因だとしている。同社は規制当局に連絡し、データを削除したと述べている。
今回のオレゴン州での訴えは、収集されたデータを、この集団代表訴訟の一環として調査されるまで、削除しないよう求めている。
一方、ドイツ、スペイン、イタリアの当局は19日、Googleと同社のStreet Viewサービスを調査していると述べたと、The Wall Street Journalが伝えている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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