インテル、サーバ用プロセッサ「Xeon 5600」シリーズを発表

文:Larry Dignan(ZDNet.com) 翻訳校正:湯本牧子、高森郁哉2010年03月17日 14時37分

 Intelは米国時間3月16日、次世代データセンター用に設計された最新のサーバチップ「Intel Xeon Processor 5600」シリーズを発表した。シングルコアサーバを使用する顧客(顧客基盤の3分の1を占める)に対して5カ月でのROI(投資対効果)実現を謳い、節約できる費用の15カ月分でさらに最新のマシンを追加可能だとしている。

 チップ大手Intelの課題は、サーバのアップグレードを先送りしてきた顧客向けに、Xeon 5600シリーズを「費用対効果の高さが明白」な製品として位置付けることだ。この最新Xeonシングルコア製品群でサーバを構成する場合、15対1のサーバ統合比を実現できる。調査会社やベンダー各社が、サーバのアップグレード周期が到来しそうだと唱えるなか、Intelの立場は注目に値する。IntelのData Center Groupでマーケティング担当ゼネラルマネージャーを務めるBoyd Davis氏は、パフォーマンス強化の大キャンペーンを打ち出し、アップグレードは「費用対効果の高さが明白」だと指摘した。具体的には以下の通りだ(声明)。

  • 「Xeon X5670」は、前身の「Xeon X5570」と同じ速度で、1ワットあたり最大40%パフォーマンスが向上する。
  • Xeon 5600シリーズは、新たな2つのセキュリティ機能「Intel Advanced Encryption Standard New Instructions(Intel AES-NI)」および「Intel Trusted Execution Technology(Intel TXT)」を搭載し、仮想環境のセキュリティ向上を実現する。この技術は基本的に、クラウドコンピューティングのセキュリティにより優れた基盤を提供する取り組みだ。AES-NIは、データベース暗号化、フルディスク暗号化、および安全なインターネット処理のパフォーマンスを向上させる。TXTは、仮想サーバ間を行き来するアプリケーションを保護する。
  • Xeon 5600シリーズは、1プロセッサあたり最大6コアをサポートし、「Xeon 5500」シリーズと比べてパフォーマンスが60%向上する。周波数を最適化したXeon 5600シリーズのクアッドコア版は、ピーク時の熱設計消費電力枠(TDP)が130ワット、最大動作周波数は3.46GHz、6コア版は130ワットおよび3.33GHzとなっている。高機能の6コア版は95ワットおよび2.93GHz、標準のクアッドコアプロセッサは80ワットおよび2.66GHzとなっている。
  • Davis氏によると、Xeon 5600の価格はXeon 5500と「実質的に同じ」だという。Xeon 5600シリーズの価格は、1000個出荷時で387ドルから1663ドルまでの幅がある。組み込み型プロセッサ「E5645」「L5638」「L5618」は、1000個出荷時でそれぞれ958ドル、958ドル、530ドルとなっている。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ

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