GoogleのChromeブラウザの主なライバルは、Microsoftの「Internet Explorer(IE)」、Appleの「Safari」、そして、Mozilla Foundationの「Firefox」だ。Chromeは、GoogleのChrome OSプロジェクトのアプリケーション基盤でもある。このプロジェクトでは、まずネットブック向けOSを開発し、その後、ノートPCやより強力なマシン向けのOSを作る。タブレット向けのものが開発される可能性もある。したがって、Chrome OSは「Mac OS X」や「Windows」と競合する。
これらの特許の根幹にあるブラウザテクノロジは、ウェブベースのソフトウェアがコンピューティングハードウェアの能力を直接利用して高速に動作できるようにすることを目指している。ウェブアプリケーションが強力になればなるほど、WindowsのようなOSでネイティブに動作するアプリケーションにとって有力なライバルとなる。
「Microsoft Office」のようにコンピュータ上でネイティブに動作するソフトウェアは、最初にコンパイラというプログラミングツールを使って、人間が記述したソースコードを、コンピュータが理解し実行できる2進数の機械語に変換する必要がある。このようなコンパイルされたバイナリは通常、前もってコンパイルされないJavaScriptで記述されたウェブベースのプログラムよりも高速に動作する。
Native Clientは、ウェブページがブラウザにバイナリファイルを送れるようにすることで、その2つの世界を橋渡しするように設計されている。これは、ウイルスなどのマルウェアを効果的に拡散させる理想的な方法のように思えるかもしれない。しかし、Native Clientのモジュールは特別なコンパイラで作成されており、そうした問題を引き起こす可能性のある特定のコンピュータ命令をブロックする。また、Native Clientテクノロジはブラウザ内で、禁止された命令を実行するすべてのモジュールを排除する。さらに、問題を閉じ込められるように、プロセスはサンドボックスと呼ばれる隔離された領域で実行される。
Native Clientは現在、ブラウザプラグインとして提供されているが、Chromeに組み込む作業が進められている。O3Dも同様だ。
O3Dは、JavaScriptプログラムを実行するブラウザがGPUを利用できるようにする。今日のOSはGPUの機能に頼ることが多いため、コンピュータにおいてGPUチップはますます一般的なものになっている。グラフィックスチップの性能は急速に向上しており、グラフィックス分野を超えて、一部の汎用演算タスクにまで拡張されている。
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