Cisco Systemsは、マルチスクリーンによるテレプレゼンスシステムの成長を加速させる取り組みの一環として、テレビ会議向け相互運用プロトコルをパブリックドメインとして公開すると明らかにした。
Ciscoは現地時間1月26日、スペインのバルセロナで開催中のカンファレンス、Networkers at Cisco Live 2010において、Telepresence Interoperability Protocol(TIP)を著作権フリーでライセンスするとともに、TIPを業界のオープンスタンダードにすることを目指すと発表した。
CiscoのEmerging Technologies Groupでシニアバイスプレジデントを務めるMarthin De Beer氏は、基調講演で次のように述べた。「当社はTIPにおいて所有する非常に重要な知的財産の一部を、無償でライセンス公開する。これにより、あらゆるメーカーのあらゆるシステムが、当社のシングルスクリーンによるシステムだけでなく、3スクリーンによる大規模なシステムとも、統合および相互運用が可能になる」
Ciscoはまた、同イベントにおいて「Cisco TelePresence」シリーズ向けに、新たに5つのテレプレゼンス設定機能と2つの追加機能を発表した。
テレプレゼンスはテレビ会議の一形態で、離れた場所にいる参加者が同じ部屋にいるような感覚を生み出すことを目指している。2006年に初公開されたCiscoのTelePresenceシリーズは、1080pの高解像度(HD)による動画や空間離散音声といった技術を使用して複数の会議室を結ぶものだ。
Ciscoによれば、550以上の顧客が同サービスを導入し、ネットワークを構成するCisco TelePresenceルームの数も3500を超えたという。また、Cisco自身、47カ国を結ぶ社内ネットワークにおいて、685以上のCisco TelePresenceルームを導入しているという。
これまでのところ、Cisco TelePresenceルームはさまざまな場所に拠点を持つ大規模な組織が内部向けに導入する場合が多いと、Ciscoでは述べている。同社によれば、TIPの公開は、複数の企業間を結ぶテレビ会議を後押しする意図があるという。
LifeSize Communications、RADVISION、および現在Ciscoが買収手続きを進めているTANDBERGの各社は、すでにTIPのライセンスを取得済みだとCiscoは述べている。ただし、TIPをどの標準化団体に提出するかはまだ決めていないとのことだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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