Summer氏は電子メールで次のように語った。「丘陵部の被害はそれほどでもないが、ポルトープランスの中心部では、多くの地域で建物の半数以上が完全に倒壊したか修復不可能な状態になったようだ。2階建て、3階建ての建物が、今では高さが5フィート(約1.5m)もなくなっている。まるで壁が砂に変わってしまったかのようだ」
災害によって、ニーズや課題は異なる。ハイチの場合は、地震の前からすでに貧窮しており、加えて地震が首都を襲ったため、救援隊にとっての課題は大きかった。Bonilla氏は、当初の数日間、物資を国内に運び込むことが課題だったと語る。
「飛行機が着陸できないため、3時間も旋回し、場合によってはドミニカ共和国に戻らなければならなかった」(Bonilla氏)
救援隊の安全を確保することも問題となっている。
Bonilla氏は「人々は、家族のために食料や水を得ようと必死で、できることは何でもする。そのため安全上の問題が起きることがある」と言う。
米国時間1月21日の午後、災害対応室に残っていたのは、Bonilla氏とチームのメンバー1人だけだった。この部屋に入ってきた人が1人いたが、それは、25号棟1階の大半を占める多数のMicrosoftパートナー企業の1社を探すためだった。
後ろではMSNBCが流れていたが、映像はハイチから米国のカーチェイスのライブ中継に切り替わった。
Bonilla氏は「あれは小規模な災害にも分類されないと思う」と冗談を言って、仕事に戻った。多くの災害対応活動と同じように、Bonilla氏は1日に18時間から20時間働いている。同氏は、おいしいコーヒーで有名なシアトル近郊で仕事ができて幸せだと話す。だがそのコーヒーでさえ、支えになるのは今だけだという。「もう間もなくカフェインが効力を失う。そうなるとアドレナリンしかない」(Bonilla氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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