ある製品に改良を施して品質を高める余地があるというだけでは、その製品が有害だという根拠にはならない。Reutersの報道によれば、これはAppleの「iPod」用イヤホンが聴力低下に対する責任を負わないという2008年の判決について、サンフランシスコの控訴裁判所がこれを支持した際に述べたことの要旨だ。
裁判官は判決において、原告はiPodのイヤホンが危険だということを示す証拠を提示せず、より安全なものにできるはずだと考えているだけだと書いた。判決文には、次のような記述がある。
原告は、iPodが設計通りに動作しないと主張しているわけではなく、原告あるいは他の誰も、iPodを使用することにより実際に聴力低下などの被害にあったり、または確実に被害にあうだろうと訴えているわけでもない。せいぜいのところ、原告は他の不特定のiPodユーザーに対する潜在的な聴力低下のリスクを訴えているのであって、自身に対するリスクを訴えているのではない。
この訴訟では、賠償金に加えて、裁判官がAppleに対し、イヤホンを改良して情報を開示し、iPodユーザーを対象に聴力低下に関するテストを行うよう命じることを求めていた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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