ロンドンのDaily Mailによると、Appleは人がどれくらいの時間、どれくらいのボリュームで音楽を聴いているのかを自動計測し、少しずつ音量を下げる機能をもったボリュームコントロールデバイスを開発しているという。目的は、ユーザーの聴力を守ることだ。
記事は、新しい特許申請を引用し、「デバイスはiPodの電源が落とされてから、再び起動されるまでの『クワイエットタイム』も計測し、これを元に音量を再び安全なレベルまで上げられるようにする」と述べている。本件について、Appleからコメントは得られていない。
Appleは2006年2月、iPodユーザーの聴力低下を防ぐ適切な対策を施さなかったとして、ルイジアナ州在住の男性に集団代表訴訟を起こされた。これに続き、政治家や研究者たちが、MP3プレーヤーの利用に関連する聴力の低下について、警鐘を鳴らした。
これを受け、AppleはiPod向けに音量制限を設定できるソフトウェアアップデートを無料で提供開始した。以来、聴覚の問題はあまり聞かれなくなった。
ロックミュージシャンのPete Townshendさんは2年前に自身のウェブサイトで次のように述べている。「自分は無意識のうちに、聴くのに本来必要なはずの器官をだめにしてしまう音楽を作成し、磨きをかけるのに加担してきてしまった。聴力を失うのは恐ろしいことだ。修復がきかないのだから。iPodやほかのプレーヤーを使っている人たちや、子供が使っているという人たちは、今は大丈夫かもしれない・・・しかし、いずれ大変な状況になってしまうような気がしてならない」
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス