Direct2Dは、Firefoxブラウザ内の別のところで使われている。Schouten氏は「われわれは大きな進歩を遂げ、GPUを集中的に利用しながら、Direct2Dを完全に使用してレンダリングするFirefoxブラウザを公開することができるようになった」と語る。同氏はまた、Cairoはほかのオープンソースソフトウェアにも使われているため、ほかのプロジェクトもこの成果から利益を得るだろうと付け加えた。
Direct2Dの作業は、Mozillaにとってはハードウェアアクセラレーションに対する第2の取り組みだ。MozillaはNVIDIAの「Tegra」チップを使ったモバイルデバイス向けに、「OpenGL」と呼ばれる別のハードウェアアクセラレーションインターフェースの利用にも取り組んでいるという。
Microsoftは、Direct2DとDirectWriteの動作が、プログラマーがコードを1行も変更しなくても、既存のウェブページに役立つことを強調しようと努力している。IEのゼネラルマネージャーDean Hachamovitch氏はこれを、Googleの「Native Client」や「O3D」、MozillaとKhronos Groupによる「WebGL」などのハードウェアアクセラレーションの取り組みと比較した。
Native Client、O3D、WebGLは、ウェブを静的なページだけではなくインタラクティブなアプリケーションの基盤に転換することを目指す、数多くの開発の一部だ。ただし、こうしたテクノロジは、新しいプログラミングスキルとツールを必要とする。
Mozilla、Google、Apple、Operaは、こうしたインタラクティブなウェブに向けた取り組みを推し進めており、Microsoftも興味を持っているようだ。ただしMicrosoftは現在のところ、Direct2Dのサポートは既存のウェブに役立つと強調している。しかしブラウザメーカー各社はインタラクティブ技術にも同様に注目している。Mozillaによれば、Direct2Dは、SVGや「Canvas」のような二次元グラフィックインターフェースを使った複雑なサイトに役立つという。
Schouten氏はこう付け加えた。「ウェブサイトでグラフィックスが多く使われるようになるにつれて、動的なグラフィックスが、特にユーザーインターフェースにおいて、より大きな役割を果たすようになるだろう」
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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