GoogleとTiVoは、視聴者が録画した番組のコマーシャルを早送りしているときに、図らずもいくつかの広告を見ていることを把握しており、それを裏付けるデータをもう少し欲しがっている。
Googleは、既存の「Google TV Ads」プログラムにTiVoの「テレビ視聴データ」を追加する計画だ、と両社は米国時間11月24日のプレスリリースで発表した。Google TV Adsは、Dish Networkとの提携を通じて、小さな画面上の「AdWords」と「AdSense」のモデルを再現しようとするGoogleの取り組みだ。Googleは、TiVoのデータを利用して、広告がいつどのように視聴されているのかを広告主が測定できるよう支援したいと考えている。
TiVoのようなデジタルビデオレコーダー(DVR)は、視聴者が好きなときに番組を観たり、コマーシャルを飛ばしたりできるので、テレビ広告ビジネスにとって好ましい技術ではない。だが、(少数のリモコンの達人を除く)大半のDVR所有者は、早送り中に広告を一瞬目にしたり、コマーシャルの時間を過ぎて本編に入るまで早送りしてしまい、30秒巻き戻しボタンを押して番組が再開する直前の広告を見たりしている。
広告主は視聴者が完全な広告を見ていないと知っているので、この種の視聴は完全な広告インプレッションとして数えるべきではないが、Googleは、完全に無視するわけにもいかないと感じているようだ。同社は、「匿名の秒単位のDVR視聴データ」を利用し、Google TV Adsを通じて放送された広告を視聴者がどのように見ているかを追跡調査する計画を立てている。これによりGoogleは、Dish Network以外のソース(ケーブル放送、衛星放送、地上波の視聴者を含む)での視聴者の行動をより詳しく把握することもできる。
実現すれば、GoogleはDVR所有者の視聴習慣に関する豊富なデータを収集できるので、潜在広告主にとってのGoogle TV Adsの魅力が高まるかもしれない。Googleはまた、Nielsenとも視聴データ契約を結んでいるが、TiVoとの新たな提携により、Nielsenとの関係に多大な緊張が生じるだろうとの予想もある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」