Direct2Dは、スクリーン上のテキストの見た目を滑らかにするサブピクセルポジショニングと呼ばれるテクノロジも使用している。Hachamovitch氏によれば、これによって目が疲れにくくなるという。
Microsoftは、 Direct2Dブラウジングテクノロジを紹介するビデオで、地図サイトのアクセラレーション効果を見せた。地図の範囲をさまざまな方向に移動すると、「地図は文字通り、マウスについていく」とMicrosoftのグラフィック開発者Christian Fortini氏はビデオで語った。
古いテクノロジを使った操作では、プロセッサ能力の50〜60%を使いながら、毎秒5〜10フレームの速度でスクリーンを更新することができる。しかしDirect2Dを使うと、CPU利用率は大幅に減る一方で、フレームレートは毎秒40〜60フレームまで跳ね上がるとHachamovitch氏は述べる。
Hachamovitch氏は、Microsoftのアプローチについて、現在と同じくらい、広い範囲に関連しウェブとの互換性が高いと誇らしく語った。Native ClientやWebGLとは異なり、Direct2Dではウェブ開発者に新しいプログラミングスキルを要求しない。
Direct2Dテクノロジを活用するために「ウェブサイトが動作やコードを違う形に変える必要はなかった」とHachamovitch氏は言う。「ほかの多くのテクノロジでは、何か違うことをする方法を理解するのに、多くの作業と時間が必要だ。それは必ずしも、相互運用が可能な、標準のようなものではない。1つの特定のベンダーが提供するものだ。われわれは、CSSなど、開発者が現在使用していて、どこでも使えることを期待しているものを、相互運用可能な形で実装し、それを明確な形で改善しようとしている」(Hachamovitch氏)
同氏は、CanvasやSVGのようなグラフィックスを拡張するウェブ標準をMicrosoftがサポートするかどうかについてはコメントしなかった。しかし、IEがどんなグラフィックテクノロジをサポートするにせよ、新しいディスプレイテクノロジは幅広く役に立つだろうと語った。「この非常にリッチなグラフィックインフラストラクチャをうまく利用できれば、われわれが行うあらゆるグラフィックス作業にこれが使われるだろう」と同氏は言う。
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