知られざる大型モバイルアプリストアGetJar--「App Store」に次ぐ第2位の規模 - (page 4)

文:Marguerite Reardon(CNET News) 翻訳校正:川村インターナショナル2009年11月20日 07時30分

 ただし、GetJarにはいくつかの制限がある。米国のユーザーにとって重大な制限の1つは、GetJarがVerizon Wirelessのネットワーク上で運用されている電話機のほとんどにアプリケーションを提供できないことだ。その理由は、Verizonが同社の電話機の多くに「BREW」と呼ばれる閉じられたプラットフォームを使用しているからだ。サードパーティーのアプリケーション開発者は、VerizonのBREW承認プロセスを通らない限り、これらのデバイス向けのアプリケーションを作成することができない。だがVerizonにとってBREWは旧式のプラットフォームであり、同社から新たに登場する、BlackBerryデバイスや新型のAndroid搭載電話機のようなスマートフォンでは、GetJarからアプリケーションにアクセスできるようになる。

 GetJarは、iPhoneユーザーに対しても、明示的にアプリケーションを提供していない。これについても、iPhoneが閉じられたプラットフォームであることがその理由だ。しかし、iPhoneユーザーはGetJarストアを利用して、新しいアプリケーションを見つけることができる。するとGetJarはユーザーをAppleのApp Storeにリダイレクトし、ユーザーはそこでアプリケーションをダウンロードすることができる。

 ほかにも、GetJarには、アプリケーションに対し課金する機能を開発者に提供していないという制約がある。同社は、アプリケーションの適切な課金方法をまだ見つけ出していない。その代わりとして、アプリケーション開発者はアプリケーション内に広告を組み入れたり、GetJar上のアプリケーションを使って、別のアプリケーションストアにある上位版の有料アプリケーションを購入するようユーザーに勧めたりすることで、開発したアプリケーションから収入を得ることができる。

 しかし、GetJarは、開発者が自身のアプリケーションの宣伝を行うことは認めている。そして、同社はそのための市場を設け、開発者が同ウェブサイト上の最も効果的な広告表示場所をめぐって入札できるようにしている。GetJarは、これらのアプリケーションをダウンロードしたユーザーの数に応じて、料金を受け取る。今日、ほかの多くのアプリケーションストアは、開発者が自身のアプリケーションを宣伝する手段を提供していない。そのため、小規模な開発者がアプリケーションを人々に知ってもらうのは困難だ。

 Appleが今日のモバイルアプリケーション市場を支配していることに疑う余地はないが、Mork氏は、Appleがアプリケーションに積極的に取り組んでいることが、GetJarにとって、そしておそらくほかのアプリケーションストアにとっても、利益になっていると認めている。

 「Appleが、とりわけ米国において、われわれの事業に好影響を及ぼしていることは、否定のしようがない。しかし、実際のところ、われわれはAppleと競争しているわけではない。それでも、大衆市場がモバイルアプリケーションを受け入れ始めているのは明らかだ。そして、それはAppleとApp Storeの成功によるところが大きい」(Mork氏)

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ

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