McAfeeが米国時間11月17日に発表する予定の最新報告書によると、大国や国民国家は「サイバー冷戦」状態にあり、「サイバー兵器」を集めたりスパイ活動を行ったりしているほか、戦争にインターネットを利用する場合に備えてネットワークのテストも行っているという。
同報告書では、とりわけ米国、イスラエル、ロシア、中国、フランスが、サイバー攻撃の準備を進めている国家だとされている。この報告書は、ホワイトハウスで国土安全保障に関する顧問を務めた経験を持つPaul Kurtz氏が編集したもので、国際関係や国家安全保障、インターネットセキュリティの専門家20人以上とのインタビューに基づいている。
McAfeeの脅威研究担当バイスプレジデントであるDmitri Alperovitch氏は、次のように述べる。「サイバー戦争の事例が確認されたことはないと思う。各国はこれまで、それらの能力を行使することに消極的だった。なぜなら、(大規模なサイバー攻撃は)自国に損害をもたらす可能性があるからだ。現在の世界は、互いに密接につながっている」
サイバー戦争の脅威は何十年もの間、大げさに語られてきた。初期のARPANETの時代から、政府システムへの不正侵入は行われているし、米国の極めて重要なインフラストラクチャが脆弱であることは古くから知られている。
しかし、「Virtually Here: The Age of Cyber Warfare」と題されたこの報告書によれば、専門家たちは断片的な情報をつなぎ合わせ、情報収集活動の活発化や高度なサイバー攻撃能力の増強を示す傾向を見いだしているという。
「大国間の『激しい』サイバー戦争はまだ確認していないが、より高度なサイバー攻撃能力を構築し、一部の事例ではそれを行使する意思を示すという国民国家の行動は、『サイバー冷戦』が既に始まっている可能性を示唆するものだ」と同報告書には書かれている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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