PFUは11月16日、個人向け文書スキャナ「ScanSnap」シリーズの新エントリーモデル「ScanSnap S1300」を11月21日から発売することを発表した。今回のS1300は、WindowsとMac OSの両方に対応するハイブリッドモデルになる。
「Windows 7」と「Mac OS X v10.6(Snow Leopard)」に対応している。オープン価格だが、同社のオンラインショップ「PFUダイレクト」での価格は2万7800円となっている。
新製品のS1300は、既存のエントリーモデル「ScanSnap S300/S300M」の大きさに、今年2月に発売された上位モデルの「ScanSnap S1500/S1500M」に搭載された「インテリジェント機能(Intelligent SoftWare function:ISW)」を継承している。価格はS300/S300Mよりも2000円安くなっている。
ISWには、(1)インテリジェント・インデックス機能(2)カラー自動判別機能(3)インテリジェント・クロッピング機能が含まれる。上位モデルのS1500/S1500Mで対応しているA3キャリアシートの機能は、S1300では対応していない。
(1)のインテリジェント・インデックス機能は、水性蛍光ペンでマーキングした単語や文章をOCR処理して、PDFのキーワード情報へ自動で追加するというもの。OSに搭載される検索機能を利用して、PDFを高速に検索できる。
(2)のカラー自動判別機能は、カラーと白黒だけでなく新たにグレースケールを判別、出力できるようになっている。従来の白黒設定では再現できなかった絵柄などもグレースケールでより鮮明なPDFを生成できる。
(3)のインテリジェント・クロッピング機能は、書類上のマーカーで囲った部分を自動で認識、切り出してPDF化できるというもの。書類の必要な部分だけを別のPDFファイルで保存できる。この機能は、Windows版だけの機能になる。
S1300は、直感的な文書管理が可能なファイリングソフト「楽2ライブラリ パーソナルV5.0」を同梱したセットモデルもラインアップされている。ScanSnapと一緒に利用することで、文書の保存から活用までを効率化し、生産性を上げることができるという。
同梱されるソフトもそれぞれ「ScanSnap Organizer V4.1」「名刺フィリングOCR V3.1」「CardMinder V1.1」にバージョンアップされている。名刺ファイリングはWindows専用の名刺管理ソフトであり、CardMinderは、Mac OS専用の名刺管理ソフトだ。
Windows専用機能としては、「Microsoft Office」と「Microsoft Office SharePoint Online」、それぞれの連携機能が搭載されている。Officeとの連携では、読み取った文書をWordやExcel、PowerPointの形式に変換できる。PDF化したOffice文書の2次活用で、ビジネス文書の作成時間を短縮でき、生産性を向上できるとしている。
SharePoint Onlineとの連携では、S1300で読み取った文書をSharePoint Onlineに保存することで、社外からでも閲覧することができるようになっている。また、S1500/S1500Mと同様にマイクロソフトの文書共有・管理ソフト「Microsoft Office SharePoint Server」との連携機能も搭載している。
PFUは、今回のS1300について「今までScanSnapを使ったことがない人を対象」としている。S1300は、A3キャリアシートに対応しておらず、読み取り速度も1分あたり4枚と、S1500/S1500Mの1分あたり20枚よりも遅い。「ヘビーユーザーにはS1500/S1500Mの方が向いている」(PFU)としている。S1500/S1500Mが4万9800円(PFUダイレクト)に対して、S1300は2万7800円(同)と手頃な値段になっている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス