富士通グループのPFUは2月2日、個人向け文書スキャナ「ScanSnap」シリーズの新製品として「ScanSnap S1500」(Windowsモデル)と「ScanSnap S1500M」(Macモデル)を2月7日から販売することを発表した。オープン価格だが、同社のオンラインショップ「PFUダイレクト」の価格は4万9800円となっている。
今回のS1500/S1500Mは、解像度300dpiまでで1分あたり20枚・40面と、従来機と比べて最大3.3倍の読み取り性能を向上させている。同社の企業向け文書スキャナで搭載する技術「超音波方式マルチフィードセンサー」を、ScanSnapシリーズに初めて搭載。これにより、書類の重送状態を確実に検出できることから、読み取り作業の効率化を実現しているという。
ソフトについては、書類をPDF化する上で便利な自動化機能を進化させた「インテリジェント機能(Intelligent SoftWare function:ISW)」を標準で搭載している。ISWは(1)インテリジェント・インデックス(2)キーワード自動仕分け(3)A3キャリアシート混載(4)インテリジェント・クロッピング(5)カラー自動判別――の5つとなっている。
(1)のインテリジェント・インデックスは、読み取った書類をOCR処理して、PDFファイルごとにキーワード情報を登録するという機能になる。Windowsデスクトップサーチの検索機能でPDFファイルをより素早く検索できるというメリットをもたらす。
(2)のキーワード自動仕分けは、PDFファイルに登録されたキーワード情報をもとに、保存先フォルダに自動的に仕分けてくれるという機能だ。この機能によって、読み取り後のファイル整理の手間が軽減できるという。
(3)のA3キャリアシート混載は、“A3キャリアシート”を最大10枚まで一括読み取りでき、A4やB5などほかの判型の書類と混在しても読み取りできるという機能。A3キャリアシートは判型がA3の書類をScanSnapで読み取れるようにするものだが、従来機では、ほかの判型の書類と混載して読み取ると、すべての書類がA3ならA3のPDFファイルになってしまうという課題を抱えていた。A3キャリアシート混載でそうした課題を解決できるようになっている。
(4)のインテリジェント・クロッピングは、書類上のマーカーで囲った一部分を自動認識してPDF化するというもの。新聞や雑誌の記事をスクラップとしてPDF化する際に、従来機だと事前にハサミなどで切り抜いてスキャンしなければならなかったが、この機能を使えば、スクラップとして保存したい記事をマーカーで囲んでからスキャンすれば、囲んだ部分だけがPDF化されることになる。
(5)のカラー自動判別では、これまでの「カラー」「モノクロ」に「グレースケール」判別・出力機能を追加している。これで、原稿の種類でカラー/グレースケール/白黒のモードを自動的に判別できる。従来機の白黒設定では再現できなかった、より高画質な読み取りが可能になっている。絵柄などがあるモノクロの書類は、グレースケール設定で、よりオリジナルの書類に近づいた画質でPDF化することができる。
MacモデルのS1500Mには、(1)のインテリジェント・インデックスと(2)のキーワード自動仕分け、(4)のインテリジェント・クロッピングが搭載されていない。またS1500Mには、Macモデルとして初めて名刺管理ソフト「CardMinder」を同梱している。書類のPDF化に加えて、名刺管理もできるようになっている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力