三洋電機は11月13日、大容量・高電圧リチウムイオン電池システム2機種を開発したと発表した。2010年3月から量産する。蓄電用「DCB-101」と動力用「EVB-101」を揃える。
大容量・高電圧リチウムイオン電池システムは、安全かつ信頼性の高い電力を安定して提供できるシステム。太陽電池とのハイブリット化や風力発電の蓄電など、自然エネルギーの出力を安定して供給できる蓄電用と、電動軽車両の動力として注目の集まる動力用の2タイプをラインアップした。
電源に使用されているのは、ノートPCなどの充電池としても利用されている円筒形のリチウムイオン電池18650サイズ(直径18mm×高さ65mm)。この18650サイズのリチウムイオン電池を数十本から数百本、1つのシステムに搭載することで、大容量・高電圧を実現しているという。
蓄電用、動力用ともに、独自のバッテリマネジメントシステムを内蔵しており、電池充放電、残存容量といった情報を管理。必要に応じて使用機器との通信も可能になる。
将来的には大容量・高電圧リチウムイオン電池システムを、携帯電話の基地局バックアップや無停電信号機、ソーラー蓄電システム、ソーラー駐輪場などに展開していきたいとのことだ。
すでに、徳島県庁には同様のシステムを備えたソーラー駐輪場が設置されており、こちらは駐輪場の屋根に取り付けた太陽光発電パネルで発電した電気を蓄電し、電力ハイブリッド自転車「eneloop bike」の充電に利用している。
三洋電機では10月にエナジーソリューション事業への参入を発表しており、創、蓄、省エネ技術を融合し、効率的にエネルギーを活用するビジネスを展開していく予定だ。この大容量・高電圧電池システムでは、2015年度の売り上げ目標を約800億円としている。
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