Googleの「Gears」技術は、ウェブプログラミングの世界において広範な人気をまだ得ていないかもしれないが、写真販売サイトiStockphotoの運営者たちはGearsの信奉者になった。
Gearsの最大の特徴は、ブラウザがローカルコンピュータにデータを保存できるようにする機能だ。これが意味する最も顕著なことは、ウェブアプリケーションをオフライン時でも機能するようにできるということだ。しかし、Getty Images傘下のiStockphotoの目標としては、最も重要なことはサイトのユーザーにとってのパフォーマンスを向上させることで、次に重要なことは同社の運営コストを引き下げることだ。
「Google Gearsのインストールは必ずしも必要ではない。しかしGoogle Gearsをインストールすれば、iStockはより速く動作するようになる」。iStockphotoは、同社ウェブサイト上でこのように説明している。
GoogleはオープンソースソフトウェアのGearsを2007年に発表したが、これまでのところ同ソフトウェアを使用しているのは、「Gmail」や「Google Reader」、WordPress、MySpaceといったところで、多数派というよりは例外だ。
iStockphotoの最高執行責任者(COO)Kelly Thompson氏は、今回の変更を行った最大の動機はサイトをより高速にすることであり、それはiStockphotoの決算に好影響をもたらすと述べている。
「動機の95%は、パフォーマンスとエンドユーザー体験だった。しかし、正直に言うと、より多くの写真をより速く送り出せるようになり、検索件数が増えれば、売り上げも増加する。われわれにとって、ユーザーのためにページ読み込み時間を短縮することは、帯域幅のコストを節約することよりも価値がある」(Thompson氏)
iStockphotoはGoogleからの働きかけによってGearsを採用したわけではない、と同氏は付け加えた。「われわれは独力でこれを行った。この作業はウェブプログラマーにとって魅力的」であるため、ウェブプログラマーはこのプロジェクトに飛びついたという。
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