IEは、処理性能が低いことや標準への準拠が不十分なことを理由に、多くのウェブ開発者から忌み嫌われている。そして、Microsoft自身も、ユーザーがIE 6からアップグレードすることを望んでいる。しかし、MicrosoftがIE 6をリリースしたのは2001年であり、「Windows XP」が登場する直前のことであったにもかかわらず、IE 6は依然として世界で最も利用されているブラウザである。Microsoftは2006年に「IE 7」をリリースし、2009年3月には「IE 8」をリリースして、標準への準拠とセキュリティの向上を図った。
ユーザーは徐々にIE 6から離れているが、その速度はThompson氏の嗜好あるいは計画に照らして十分ではない。
「われわれは2009年の初めに、IE 6の公式サポートを2010年に終了すると発表した。それを実行できるかどうか、わたしには確信が持てない。IE 6ユーザーの割合は下がっているものの、十分な速さではない」(Thompson氏)
Net Applicationsの統計では、IE 6は現在ウェブユーザーの24.4%に使われており、以下多く使われている順に、IE 7、IE 8、「Firefox 3.5」「Firefox 3」と続く。IE全体をあわせた使用割合は65.7%だ。
iStockphotoではユーザーにアーリーアダプターが多いため、人気のあるブラウザも異なっている。同サイトで多く使われているブラウザの上位5つは、「Firefox」(37.8%)、IE(34.4%)、Appleの「Safari」(22.3%)、Google Chrome(3.4%)、「Opera」(1.7%)となっている。
iStockphotoにおけるIEのトラフィックのうち、大多数のユーザーはIE 7を使っているが、この傾向は変わりつつある。
「この60日間だけで、2%近くのユーザーが(IE)6から8へ移行するのを確認した。『Windows 7』によって、こうした傾向にさらに拍車がかかることを期待している。IE 6ユーザーの割合が少なくなっているといっても、われわれにとって、IE 6からのアクセスは今でも毎月100万件以上になる。そのため、IE 6ユーザーを切り捨てることはできない」(Thompson氏)
「われわれのユーザーは、マニアやデザイナー、中小企業が大勢を占め、こうしたユーザーは皆、大企業よりもはるかに迅速に動くとわたしは考えている。また、35%が『Mac』ユーザーであることはもちろん、『iPhone』がLinuxを抜いて3番目(によく使われているOS)になろうとしている」とThompson氏は述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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