東芝は10月28日、新型2次電池「SCiB」の需要拡大を見据え、新潟県柏崎市の柏崎フロンティアパーク内に新工場を建設すると発表した。本格的生産に向けた第2の量産拠点にするという。
新工場の敷地面積は約2万3000平方メートルで、電動車両用途などのSCiBセル、モジュールの生産を計画している。工場建設と製造設備に関する投資額は約250億円。2010年4月に着工し10月竣工するという。稼働は2011年春を予定している。
開始当初の生産能力は月産50万セルで、車載用途向けの市場が本格化する2011年度に生産能力を順次拡大し、製品コストの低減にも取り組むという。
東芝では現在、産業用向けのSCiB量産拠点として長野県佐久市に工場を設置している。今回の新工場では、電動車両用途向け、さらに将来的にはスマートグリッドなどで利用される電力貯蔵向けなど新市場における需要急増にタイムリーに対応できる体制を整えるとのこと。これにより、2015年度には売上高2000億円を目指すとしている。
新工場の建設地である新潟県柏崎市は、経済産業省が推進する「EV・pHVタウン」に選定されるなど、低炭素社会実現、関連産業の創出を目指して電気自動車の普及にかかわる取り組みを展開している地域。東芝では、県や市の助成制度など総合的な観点から、工場建設地として選定したという。
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