Xeroxは米国時間9月28日、現金と株式交換により、Affiliated Computer Services(ACS)を64億ドルで買収すると発表した。
Xeroxは、1株当たり63.11ドルにてACS株を買い取り、ACS株の25日終値の47.50ドルにプレミアムが上乗せされた評価が示されている。今回の買収により、Xeroxは、ビジネスプロセス管理およびアウトソーシングに注力するサービス企業へと変化を遂げることになる。
文書管理サービス分野でHewlett-Packard(HP)と厳しい競争を繰り広げているXeroxは、プロセスの見直しからドキュメント管理プログラムに至るまで、サービス提供の幅を広げられる起爆剤を必要としていたのは明らかである。結局のところ、HPは、他の商品と共に文書管理サービスを販売すべく、買収したElectronic Data Systems(EDS)の活用という選択肢を有している。ACSの2009会計年度の経常売上は10億ドルに達していた。
Xeroxの最高経営責任者(CEO)であるUrsula Burns氏にとっては、今回のACSの買収が、就任して間もない早期に下された重大な決断となっている。Burns氏は声明を出して、「ドキュメント技術で強みがあるXeroxと、ワークプロセスの管理および自動化に優れるACSの統合によって、われわれは新たなソリューションプロバイダーとして生まれ変わろうとしている」と述べた。
実のところ、Xeroxは、170億ドルの経常売上を有する220億ドル規模の企業へと成長を遂げることになる。今回のXeroxの買収を、これに先立って発表されたDellによるPerot Systemsの買収と組み合わせて考えるならば、だれもがサービス企業になりたがっているとの結論へ容易に到達することができるだろう。
ACSの株主は、保有する1株当たり18.60ドルの現金およびXeroxの4.935株を受け取る。Xeroxは、ACSの20億ドルの負債を引き受ける。なお、今回の買収がもたらすシナジー効果に関して、Xeroxは、成長戦略が視野に入れられていることを明らかにしつつ、「欧州、アジア、南米でのACSの事業拡大に、Xeroxの世界的なブランド力および既存の顧客との関係を活用することで、必ずや大幅な売り上げの増加がもたらされることになると確信している。さらに、Xeroxは、ACSのサービスとXeroxの知的財産の統合を図り、顧客のワークプロセスへエンドツーエンドのサポートを提供する新たなソリューションの創造を目指している」とのコメントが発表されている。
とはいえ、節約効果も存在しているだろう。Xeroxは、買収手続きの完了後、最初の3年で年間3億ドルから4億ドルの経費削減を見込んでいると述べた。削減されるコストは、バックオフィス、仕入れ、株式会社の運営に関わる経費などと関連づけられている。
すでに今回の買収に関しては、XeroxおよびACSの取締役会、さらにはACSの特別委員会による承認が得られている。買収の手続きは、2010年第1四半期に完了する予定である。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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