Palmが2010会計年度第1四半期(2009年6-8月期)の決算を発表した。好調な「Palm Pre」のおかげで同四半期のスマートフォン販売台数は前期比約134%増となったが、Palmは8期連続の赤字を計上し、全体の売り上げはこの間に80%以上減少している。
Sprint Nextelが独占販売しているPalm Preは勢いを増している。Palmは、2010会計年度第1四半期に82万3000台のスマートフォンを販売したが、その多くはPreと見られる。
しかし、Preの売れ行きが好調でも、結局Palmは第1四半期に1億6450万ドル(1株当たり1ドル17セント)の損失を計上した。それでも同社の損失はアナリスト予測を下回っている。特別費用を除くと同社の損失は1株あたり10セントだが、Reutersによると、アナリストは1株あたり25セントの損失と予想していた。
Palmの売り上げは6800万ドルに減少したが、非GAAPベースでの売り上げは3億6070万ドルだった。ウォール街のアナリストは、2億8900万〜2億9700万ドルと予測していた。
「iPhone」を販売するAppleや「BlackBerry」の製造元であるResearch In Motionなどに市場シェアを奪われたPalmは、かつての地位を取り戻そうと、この2年間奮闘してきた。同社にとってPreは、市場に返り咲く最後の頼みの綱と見られていた。
最高経営責任者(CEO)のJon Rubinstein氏は電話会議で、「Palm webOS」ソフトウェアに専念する計画を表明した。この新しいOSは、PreとPalmの最新機器「Palm Pixi」の基盤となるものだ。同社は引き続き「Microsoft Windows」を搭載した現行世代の「Palm Treo」製品を販売するが、webOSの研究開発に力を注ぐ。また、次世代製品はすべてwebOSベースになる、とRubinstein氏は述べた。
PalmがwebOSに投資してきたことを考えると、こうした動きは意外ではないが、「Windows Mobile」OSのサポートを維持しようと躍起になっているMicrosoftにとっては痛手だ。2005年に初めてPalm製品にWindows Mobileが搭載されることになったとき、Microsoftは大々的に宣伝した。当時、PalmのCEOだったEd Colligan氏は、サンフランシスコでMicrosoftの会長Bill Gates氏とともに舞台に立ち、両社の提携を印象づけた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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