かつて派手なハードウェアで知られていた象徴的な携帯電話機メーカーMotorolaは今、ソフトウェアの品質に復活の望みをかけている。
Motorolaのモバイル機器担当最高経営責任者(CEO)であるSanjay Jha氏は、Mobilize 2009で今後発売予定の「Motorola CLIQ」を発表した後だけに、最近同社はハードウェアに関心がないとまで言うことはないだろうが、「MOTOBLUR」の登場で、重み付けは明らかに変わった。MOTOBLURは、「Android」OS上で動作するソフトウェアレイヤで、今後のMotorola製携帯電話機で受信メッセージやニュースフィードを統合するものだ。
Jha氏は、「MOTOBLURはMotorolaにとって非常に重要なものとなるだろう」と述べている。実際、MOTOBLURは単なるソフトウェアではなく、Motorolaは実質的に、FacebookのアップデートやRSSフィードを個々の携帯電話機に配信するオンラインサービスも提供する。これは、現在の携帯電話機の主要な機能がソフトウェアとインターネットへ移り変わっていることを象徴している。
Motorolaにとって残念なことだが、携帯電話機におけるソフトウェアとインターネットの時代は「iPhone」の発売によって2年以上前に始まっており、それ以降、同社は苦戦してきた。iPhoneが登場する前は、Motorolaは「Motorola RAZR」などの携帯電話機で注目を集め、成功を収めていたが、常時インターネットに接続された高度な携帯電話向けソフトウェアで何ができるかに人々が気付き始めてから、RAZRは第一に考えるような選択肢ではなくなった。Motorolaはそれ以来苦戦しており、携帯電話事業からの完全な撤退を真剣に検討していた。
Jha氏は1年前に、MotorolaはAndroidと「Windows Mobile」の2つのOSに集中すると宣言した。Windows Mobileの開発がライバルにどんどん遅れを取るなか、MotorolaはCLIQにAndroidを採用した。CLIQは、現在の市場で競争する現実的な見込みのある時期に発表した同社初のスマートフォンである。
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