9月7日、クックパッド株が値幅制限いっぱいまで売られるストップ安となった。9月4日の取引終了後に2010年4月期第1四半期(5-7月)決算を発表していたが、その内容は順調な業績拡大を続けており、売られる要素は見当たらない。クックパッド株に何が起きたのか。
第1四半期の非連結業績は、売上高が前年同期比83.8%増の4億1700万円、経常利益は同88.5%増の1億6600万円となった。広告事業がページビュー数、利用者数の順調な拡大に後押しされて前年同期比73.8%増となったほか、収益の柱であるマーケティング事業も同29.0%増となった。中間期計画と比較した経常利益の進ちょく率は69.1%に達しており、業績予想に対して増額修正ペースで推移していることも確認されている。
一点の曇りもない決算に見えるが、株式市場では従前からクックパッドの決算への注目度が高く、期待通りの決算が発表されたことで、逆に株価を動かす材料が出尽くしてしまった格好。クックパッド株はタイアップ広告が収益の中心で、ページビュー数など目先の変化に影響を受けにくい収益体質であり、ほかのネット株より高い評価を得ていた。期待値も株価も高かっただけに、好内容の決算が格好の売りタイミングとなってしまったようだ。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」