Goldman氏は、「フラグ付きの保護と監視された改訂は、Wikipediaは自由な編集可能性に対する深刻な侵害を避けてきたという現在の評価に一致するものだ」と書いた後、「より劇的な技術的手段が不可欠だ」と続けている。
Goldman氏によれば、実際、Wikipediaにおいて悪意を持った行為に対する障壁のほとんどは、技術的なものではなく社会的なものだという。同氏によれば、新しい記事のほとんどはエディターによってすぐに削除され、記事に対する編集のほとんども同様に、すぐに以前のバージョンに戻されるという。それでも、これは十分でなく、将来エディターが減って後任を得ることが難しくなれば、この障壁がなくなってしまうだろうと同氏は結論づける。
しかしWikipediaコミュニティーの中には、フラグ付き保護のようなものが必要だという意見が多いようだ。今回のテストによって、このようなシステムがうまくゆくかどうかが証明される可能性が高いが、現在のところ、Lih氏によれば、少なくとも何らかの変更を求める人たちの方に勢いがあるようだという。
「(実際のところ)これを一般記事への編集禁止と見ているのではなく(事実そうではない)、むしろ全保護や半保護の代替として開発されたものだと思う」とLih氏は語る。「それは、しばらくの間編集禁止にしなければならなかった、ある種類の記事を『開放』することだ。つまり、初心者や匿名ユーザーが編集できない半保護や、管理者しか編集できない全保護にするのではなく、そうした『問題のある』記事を再び編集可能にしつつも、チェックを行う、つまり『フラグをつける』システムを導入することで、そのような編集の審査を行うということになる」
さらにLih氏は、提案されている変更がBLP記事以外にも適用されることは、少なくとも近い将来にはないだろうと考えている。
「(この)提案の意図とは何かといえば、人々がそもそもの前提を忠実に守ると考えるしかないが、BLPはきっかけであり、現在保護や半保護になっている記事は出発点であるということだ。この方針から大きく外れないほうがよい」(Lih氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ
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