アメリカ自由人権協会(ACLU)と電子フロンティア財団(EFF)、カリフォルニア大学バークレー校のSamuelson Law Technology & Public Policy Clinicは米国時間7月23日、Googleに宛てた書簡の中で、Googleは同社の「Book Search」サービスで消費者のプライバシー保護を約束すべきであると述べた。
「現行の設計だと、Google Book Searchは読者が検索および閲覧する本や、読者が読む本、さらには、読者が余白に『書き留める』ことまでも追跡する」と同グループは、Googleの最高経営責任者(CEO)であるEric Schmidt氏に宛てた書簡(PDFファイル)で述べている。
「政府や第三者が、図書館や書籍販売業者に読者の記録を引き渡すよう強要しようとしてきた長い憂慮すべき歴史を考えると、『Google Books』がGoogle Book Searchのアーキテクチャとポリシーの両方に強固なプライバシー保護を盛り込むことは、極めて重要である」と書簡には書かれていた。「こうしたプライバシー保護が施されなければ、Google Booksは、米国人の私生活を探ろうとする政府や民事裁判関係者が1カ所で求める情報をすべて入手できる場所になってしまう」(同グループの書簡)
同グループの電子メールでの声明によると、米連邦検事は2006年、Amazonに対し2万4000人の顧客の書籍購入記録を提出するよう求めたという。
具体的には、同グループはGoogleに次のことを約束するよう要求している。適切に発行された法執行機関からの令状と裁判所命令のみに応じ、読者に関する情報提供の要請があったときは、その読者に通知する。読者が匿名で検索および閲覧できるようにする。読者が自分の購入記録やデータを管理できるようにし、他人が読者の行動を調べられないようにする。読者が追跡されることなく他人に書籍を譲渡できるようにする。どのような情報が収集および保管されているか、そしてデータが開示された際はその理由を読者に知らせる。
さらに、Googleは検索ログ情報の保持期間を30日以下にすべきとし、読者の行動記録をサードパーティーと共有したり、Book Search使用に関して集められたデータをユーザーの同意なしにほかのGoogleサービスとリンクしたりしないことを承諾すべきである、と同グループは述べた。
Google Booksの関係者によると、Googleは今の段階ではGoogle Booksのプライバシーポリシーが今後、どのようなものになるか話すことはできないが、この問題については、プライバシー擁護者と話し合いを続けていくという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」