NVIDIAは米国時間6月29日、サムスンがNVIDIAの「Ion」チップセットをベースにしたネットブックを発売する予定であることを認めた。従来のネットブックの概念を打ち破る機種が、また1つ登場する。
「Ionを搭載することで、間もなく登場するサムスンのネットブックやLenovoの「Ideapad S12」のような小型ノートPCは、フル機能を搭載した本格的なノートPCに変身させる」とNVIDIAのノートPC製品担当ゼネラルマネージャーであるRene Haas氏は29日に声明で述べた。
NVIDIAによると、Ionは1080pの高精細動画や高度なゲームの対応など、メインストリームPC向けのグラフィックス機能をネットブックにもたらすという。
サムスンのネットブックは、大手PCメーカーの製品としては、8月に発売が予定されるLenovoのIdeaPad S12に続いてのIon搭載機種となる。
NVIDIAはスペックについては何も明かさなかったが、Netbook Choiceの報道によれば、「Samsung N510」という名前のこのネットブックは7月に発売される予定で、11.6インチスクリーンを搭載するという。スクリーンサイズが一般的に、最大のものでも10インチ程度というネットブック市場において、11.6インチというのは大きな部類である。
サムスンのネットブックは、LenovoのIdeaPad S12に続いて、NVIDIAがIntelによって定められたネットブックの概念を打ち破ろうとしていることを示す事例になるだろう。Intelが定めたのは、ネットブックは11インチ以下の小型スクリーンを搭載したローパフォーマンスデバイスである、という枠組みだ。NVIDIAは、サムスンとLenovoのIon搭載機種はネットブックというよりもノートPCに近い、と主張している。
「Intelが作ったネットブックという用語は、限定的なユーザー体験を提供する製品区分を定義している。しかし、Ion搭載機種にこうした制約はない」とNVIDIAのHaas氏は述べた。「これらのシステムは、メインストリームのゲームやHD動画、新しいGPUによって駆動されるアプリケーションを処理することができる。これらはノートPCと呼んでもいいかもしれない。なぜなら、実際にノートPCと同等の機能を有しているのだから」(Haas氏)
Netbook Choiceによれば、N510にはIntelの1.66GHzの「Atom N280」プロセッサも搭載されるという。N280はIntelが提供する最新の「Atom」プロセッサで、皮肉なことに、以前のIntelのAtom技術よりも優れたグラフィックス性能の実現を支援するIntelのチップとともに、ネットブックメーカーに提供される。しかし、NVIDIAの「9400M」グラフィックスチップを組み込んだNVIDIAのより高性能なIonを使用するPCメーカーは、このIntelのチップを利用することができない。9400Mは、Appleの「MacBook」シリーズで使われているのと同じチップである。
Netbook Choiceによると、N510は、160GバイトのHDD、1Gバイトのメモリ、draft n対応のWi-Fi、Bluetooth、ウェブカメラも備えるという。
NVIDIAのIonは、Acerの「AspireRevo」など、超小型のデスクトップPCでも使用されている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ
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