OpenAIは今週、生成AIによる推論モデルの最新版「o3」をさらに進化させた「o3-pro」をリリースした。性能評価のベンチマークでは、従来モデルを上回る結果を示しており、特に難解な問題に取り組む際に、よりじっくりと思考を深めるよう設計されているという。
o3-proは、すでにChatGPTのProおよびTeamユーザー、さらにAPI利用者向けに提供されており、EnterpriseおよびEduユーザーも来週から順次利用可能になる予定だ。
リリースノートによれば、o3-proは数学や科学、プログラミング分野で特に評価が高かった「o1-pro」の特徴を引き継ぎつつ、最新モデルである「o3」のウェブ検索機能や高度な推論能力をさらに強化したものだという。
「o3-proは外部ツールを活用する機能を備えているため、応答速度はo1-proよりも遅くなる傾向がある」とOpenAIは述べ、「短時間での回答よりも正確さや信頼性が重要な複雑な問題での利用を推奨する。数分待つ価値が十分にあるはずだ」としている。
また、OpenAIの最高プロダクト責任者であるケビン・ウェイル氏は、X(旧Twitter)への投稿で、API向け「o3」の利用料金を80%引き下げること、さらにChatGPT Plusユーザーのレートリミット(1分あたりの呼び出し上限)を2倍にすることも明かした。
OpenAIは、今年4月に実施した大規模言語モデルのアップデートを軸に改良を継続している。CEOのアルトマン氏は以前から、「オープンソース」と「クローズドソース」の両者の特性を併せ持つ、新しいタイプの「オープンウェイト」モデルの公開を予告していた。今週、アルトマン氏は改めてこの計画に触れ、「6月中の発表はないが、夏の後半にはリリースできるだろう」と述べた。
「私たちの研究チームは驚くべき成果を挙げた。待つ価値は非常に大きいが、もう少しだけ時間をいただきたい」と、アルトマン氏は期待感を込めてXに投稿している。
ソニーの“着るエアコン”「REON POCKET PRO」(価格をAmazonでチェック)
この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
Copilot + PCならではのAI機能にくわえ
HP独自のAI機能がPCに変革をもたらす
ドコモビジネス×海外発スタートアップ
共創で生まれた“使える”人流解析とは
働くあなたの心身コンディションを見守る
最新スマートウオッチが整える日常へ