ゲーム業界は「モーションコントローラ戦争」の時代へ--E3での各社の発表を振り返る - (page 2)

文:Daniel Terdiman(CNET News) 翻訳校正:川村インターナショナル2009年06月09日 07時30分

 ソニーの新システムは先端に光る球体が付いた棒状のもので、任天堂の最初のWiiリモコンと同じように動作を1対1で再現できる。また任天堂の新しいシステムと同様に物理フィードバック機能がある。

 任天堂はWiiの大きな成功により、競争相手に比べ有利なように見える。その理由は、任天堂が、現時点では自社のモーション検知コントロールの仕組みを売り出すために、それほど一生懸命になる必要がないということだけだ。誰もがWiiのコントローラがシンプルで使いやすく、ユーザーの手や腕の動きに反応することを知っている。

 その一方で、任天堂の新技術は改良の度合いが最も小さいと言える。これは実際に、潜在顧客に対して、新しい製品が以前の製品とは大きく違うことを納得させるのがより難しくなることを意味する。

 対照的に、ソニーとMicrosoftは両社とも全く新しいものを発表しており、これを発売する準備が整った際には、確かにマーケティングキャンペーンを展開するのに困ることはほとんどないだろう。これらのテクノロジが実際にいつ販売されるかという疑問への回答は、まだ得られていない。これはもちろん大きな疑問だ。誰であれ、この競争に最後に加わる者は、おそらく自社の技術を新しく革新的なものとして売り込むのが難しくなるだろう。

 ただしこの新しい軍拡競争には、確実な勝者がいることは明らかである。それはコンシューマーだ。真のモーション検知コントローラを望んでいた人々にとって、これまで選択肢はWii 1つしかなかった。現在、もっと正確に言えばこの技術が市場に出たときには、ビデオゲームコンソールを購入しようと考えている人は欲しいシステムを選ぶことができるようになる。コンシューマーはいずれ、どんなゲームがあるかということで選択できるようになるだろう。

 3社とも現在、本当の意味でメインストリームの人々を追っているということは実にはっきりしている。このため、3社が開発パートナーに対し、よりカジュアルなゲーミング体験を早急に考え出すよう強く迫ることになるだろう。

 3社の技術は多少異なるが、筆者はどの発表内容も本当に気に入った。

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