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豚インフルエンザが主題のゲームは許されるか--問われる「ニュースゲーム」の是非 - (page 4)

文:Daniel Terdiman(CNET News) 翻訳校正:川村インターナショナル、編集部2009年05月13日 08時00分
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 コロンビア大学ジャーナリズム大学院の教授で学生課の責任者でもあるSree Sreenivasan氏は、ニュースゲームやウェブ上で起きているさまざまな現象から分かるのは、人の感情や好みに対する関心が薄れてきていることであると指摘する。たとえば、誰かが祖母の葬式に関するビデオをYouTubeに投稿しても、冷たいコメントが寄せられ、それが炎上につながることにもなりかねないと同氏は述べる。

 「インターネットでは、この手のコンテンツをコントロールできなくなっている」とSreenivasan氏は述べる。「インターネット上のものすべてに、こうした欠点を相殺できるだけの長所があればいいが、これもなかなか難しい」(Sreenivasan氏)

 その一方でGomilla氏やDoherty氏のようなゲーム作成者らは、自分たちのゲームが一部の人が不快に思うものであったとしても、社会的価値を提供していると考えている。

 たとえば、Gomilla氏は、Swinefightersには米疾病対策センター(CDC)からの豚インフルエンザに対するアドバイスが盛り込まれていると指摘する。Doherty氏も靴を投げられたBush前大統領に同情する気持ちはないものの、靴を投げたイラク人ジャーナリストのその後が気になると述べた。

 「(靴を投げる)行動によりMuntadar al-Zaidi記者が深刻な状況に置かれることになったと知り、サイトに同氏の逮捕などに関するニュースを掲示して、みんなに知らせようと思った。プレーヤーは、笑ってプレーしながらも、ここに来なければ知ることのなかったニュースを手に入れられる」(Doherty氏)

教育としてのニュースゲーム

 Doherty氏はこれらのゲームの教育的な価値について、政府機関が公に提供するものをも凌ぐと評価する。

 「(豚インフルエンザに対するCDCのアドバイスをSwinefightersで提供することになり)イノベーションがこの2人の起業家にゆだねられる結果になったのは残念なことである」とDoherty氏は述べる。「世界保健機関(WHO)がゲームを利用して、豚インフルエンザの予防法を広く知らせることができることに気づけばよかったのに」(Doherty氏)

 Sreenivasan氏も、ニュースゲームの作成者たちは、従来の組織よりも迅速に動きをとれるだけの時間とエネルギーを持ち合わせていることを認めている。

 「(ニュースゲームは)魅力的で役立つものになる可能性を秘めている」とSreenivasan氏は述べ、「そのため一部の報道機関はすでに取り組みを始めているが、問題は大きなニュースが発生しても、従来の組織は時間やワークフローを持ち合わせていない点だ。その間に地下室で1人で働く人間が仕上げてしまう」(Sreenivasan氏)

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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