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マイケル・デル氏が来日、「IBMのSun買収はDellにとってもチャンス」

藤本京子(編集部)2009年03月24日 16時49分
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 DellのCEO、Michael Dell氏が3月24日来日し、報道陣の前に姿を現した。「厳しい経済環境の中でもDellはイノベーションを続ける。現在多くの顧客が買い控えしているが、新しい価値を提供できれば製品を使ってもらえる」と強気なDell氏。同氏は現在の経済環境とDellのビジネスをどう見ているのか。

 まずDell氏は、同社にとって重要な地位を占めているサーバビジネスについて「現在のDellは、サーバビジネスに対し過去にないほど積極的になっている」と語る。過去にはIBMがこの市場で存在感を示していたが、「我が社はサーバのコスト削減に貢献した」とDell氏。また、ITインフラの複雑さやTCOの削減、リソースの有効活用などについての課題が叫ばれる中、「標準化がこうした課題を解決する重要なポイントとなる」として、標準化を進めるDellの優位性を述べた。

Dell氏 DellのCEO、Michael Dell氏

 「不確実な時代だからこそ、ITには確実性が求められる。つまり独自プラットフォームよりも標準のプラットフォームが必要なのだ」(Dell氏)

 大手サーバベンダーの話題といえば、IBMがSun Microsystemsの買収に乗り出すといった報道があったばかり。この2社が統合した場合のインパクトについてDell氏は、「まだうわさの段階だが、Dellにとってはさまざまなチャンスにつながる」と話す。それは、IBMやSunが強いとされているUNIXサーバから、Dellの得意とするx86サーバへの移行が進むと考えられるからだ。「x86サーバ市場では、DellのシェアはIBMやSunのシェアよりもずっと高く、過去数年は特にSunのSPARCベースのサーバからLinuxサーバへの移行が進んでいる。今回の買収のうわさで、UNIXサーバユーザーの緊張感も高まっており、より移行が進むのではないか」とDell氏は見ている。

 また、現在市場で注目されるクラウドビジネスについては、「これまでDellでは、さまざまなクラウド環境に対しインフラを提供してきた。Yahoo!やGoogle、Baidu、Microsoft、Facebookなどは、Dellのクラウド向けサーバやストレージのユーザー企業だ。クラウドはコンシューマ市場から盛り上がったサービスではあるが、現在は大企業向けにサーバ仮想化などの技術でプライベートクラウドサービスを提供している」として、同ビジネスでのDellの存在感をアピールした。

 一方、コンシューマ市場においてDellは、薄型のハイエンドノートPC「Adamo」を発表したばかり。この新製品については、「時間をかけて開発した製品だ。不況の現在、安価な製品が求められているのはもちろんだが、ハイエンド市場は常に存在する。美しくて高機能なこの製品は、今までにない顧客層にもリーチできる」とDell氏は説明する。

 同氏によると、Dellでは約2年前からデザイン性を高める方向で製品開発を進めてきたという。その結果、「コンシューマ市場では昨年出荷台数が34%増加した。つまり、デザイン性の高い製品が求められているということだ」とDell氏。コンシューマビジネスはDellにとってまだ大きなビジネスになっていないことはDell氏も認めているが、「だからこそ成長できる分野だ。製品に十分な機能を搭載し、買ってもらう理由を提案していかなくてはならない」としている。

 また、ネットブック市場については、「興味深いカテゴリで、今後も成長するだろう。接続性も高まって、オンラインサービスが増えることも期待できる」とDell氏。同氏は、今後日本でもさまざまなモデルを登場させることや、通信キャリアとの協業も考えていると述べた。

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