英市場調査会社Informa Telecoms & Mediaが発表した予測によると、iPhoneが後発のAndroidに対して保っている優位性は長続きしない可能性があるという。
同社は新しいリポートで、Androidを搭載するスマートフォンの販売台数は、2012年までにiPhoneの販売台数を抜く可能性があると予測している。
Telefonica Europeは2009年2月、英国におけるiPhoneの販売台数が100万台を突破したと発表した。一方、Androidを搭載する「G1」の独占販売キャリアとなるT-Mobile UKは、明確な販売台数の公表を避けてはいるものの、新規販売契約数の20%を、G1が占めているとの情報を提供した。
Googleは、Android向けの最初のソフトウェア開発キット(SDK)のベータ版を2008年8月にリリースし、Androidを搭載した初のスマートフォンであるG1の発売は9月に開始された。Androidを搭載するスマートフォンの第2弾となる「Magic」の発売は、2009年4月に予定されている。
AppleのiPhoneは、2007年6月に初代モデルが米国内で発売され、ややAndroidよりも長い歴史がある。しかしながら、「iPhone 3G」が発売されたのは2008年7月であり、AndroidのG1よりもほんの数カ月ほど先行販売されたに過ぎない。
AndroidおよびiPhoneはともに、スマートフォンOSのトップシェアを誇るSymbianから、大きくシェアを奪うようにもなっている。2008年のスマートフォン市場において、Symbianのシェアは、2007年にマークした65%から16ポイントも低下して、ついに過半数を割り込んだ。Informaによれば、BlackBerry、Linux、Windows Mobileも、いまや人気を博しつつあり、Symbianのシェアを奪い始めているという。
とはいえ、Informaは、Symbianがオープンソース戦略へと切り替えたことで、今後数年間は引き続きSymbian Foundationが、Android、Linux、Microsoft陣営よりも優位なポジションを維持することになるとの見解を示している。
2008年中のスマートフォン販売台数は、約1億6200万台を記録し、初めてノートPCの販売台数を上回ったと、Informaは述べている。また、Informaは、スマートフォン販売台数が携帯電話の総販売台数に占める割合は、2009年は13.5%に達し、2013年までには、その割合は38%を記録することになるとの予測も出している。
さらに、Informaは、スマートフォン販売が、世界経済の低迷をよそに、年間成長率にして35.3%という「勢いある成長速度」を維持するとの見通しも明らかにした。
一方、携帯電話の総販売台数は、それほど好調なペースを維持することは難しく、年間成長率は10.1%にまで落ち込むことになりそうだと、Informaは予測している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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