これはDellが「ネットブック」のコンセプトにどれほど執心しているかという判断材料になりそうだ。同社は、他のすべてのネットブックメーカーに代わって、自ら進んで「Netbook」の商標をめぐって争っているのだ。
Dellは米国時間2月18日、Psion Teklogixの登録商標「Netbook」の取り消しを求める上申書を米特許商標庁(USPTO)に提出した。
Psion Teklogixは、「Netbook」の商標権を所有するカナダのモバイルコンピュータメーカーで、実際に過去には「Netbook」という製品を販売している。Psionは2008年後半、「Netbook」という語の使用停止を求める通告を技術分野のブロガーやネットブックメーカーに送り始めた。商標登録している場合、商標を守るのは当然の行動と言える。
だがDellは、Psionが商標の保護を受けるための適切な行動をとっていないとして、商標登録の取り消しを求めている。Psionが実際には現行製品に(過去6年間)「Netbook」という語を使用しておらず、不正行為にあたるというのだ(DellがUSPTOに提出した上申書はこちら)。
「Netbook」は総称だというDellの主張は正しいように思える。Dellだけでなく、ASUSTeK Computer、Hewlett-Packard、Acer、Lenovo、LG Electronics、サムスン、MSIなど多くの企業が、1年以上前から低消費電力プロセッサ(たいていはIntelの「Atom」チップ)を搭載した小型ノートPCを表す総称として「Netbook」という語を使用している。
Dellはネットブックに分類される製品を、「Inspiron Mini 9」「Mini 10」「Mini 12」の3機種販売しているが、法律上の争いに踏み切った理由は完全には明らかになっていない。利他的な精神からだろうか?それとも、突如として特許および商標の改革に意欲的になったのだろうか?Dellが「cloud computing」の商標を登録しようとした企業であることは留意しておくべきだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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