Microsoftが、電子メールおよびスケジュール管理用ソフトウェア「Microsoft Exchange」の次期版のテストを開始した。同社によると、この製品は、複数企業の間で同期を可能にする完全なホスティング型サービスを、ゼロから立ち上げて段階的に拡張することを想定した設計になっているという。
この新バージョン(コードネーム「E14」)は現在、「選ばれた少数」の企業を対象に、従来型のサーバ製品として限定的な非公開ベータテストが行われている状態だ。
だがMicrosoftは、従来のベータテストが複数企業間の連携へのサポートを把握するのに不十分なことも認識しており、2007年10月から、「Exchange Labs」の一環でE14の試用を希望する大学などの教育機関を募集している。
この動きは重要な意味を持つ。Microsoftは近年、長年のライバルである「Lotus Notes」からシェアを奪い続けているが、Googleなどが提供するウェブベースの代替サービスとの競争が激化するという予想に備えている。
Microsoftは米国時間1月13日、学生、教職員、卒業生など350万人以上が現在、1500以上の教育機関で次期版Exchangeのテストを行っていると発表した。
新機能の中には、最新版のウェブクライアント「Outlook Live」も含まれている。現行の「Outlook Web Access」からの変更点は、配信グループの管理やルールの設定、他の電子メールアカウントの表示といった、通常はデスクトップ版の「Outlook」に求められる機能をサポートしているところだ。
E14の公開ベータ版や最終版のリリース時期は不明だが、Microsoftは2009年第1四半期中に詳細を明らかにする意向だという。Microsoftは、1月13日にテスト体験の動画の投稿も予定している。
Microsoftは、Exchangeを段階的に改良してE14でのホスティング対応を向上させてきたが、同社とその一部パートナーはすでに、現行バージョンの「Exchange 2007」を利用してホスティング型のExchangeを提供している。Microsoftは、しばらくテストを行った後、2008年後半に「Exchange Online」サービスを正式に提供開始した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス