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ベンチャー企業を取り巻く環境は「激変」--2008年の新規上場マーケット - (page 2)

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 市場からの吸収金額は大幅に減少し、初値が公開価格と同値、もしくは上回った企業も23社と、全体の半分以下となった。

 数年来の劣悪な市場環境だった2008年だが、一方ではIPOマーケットのセオリーが守られた点もある。それは「ネット・モバイル関連株人気」と「独自性への評価」だ。

 IPOマーケットでは成長性への期待が高く評価される。ネット関連株、モバイル関連株は市場の成長性の高さから人気を集めるケースが多く見られた。2007年も電子マネーのウェブマネーやネット通信技術のネットインデックスなどが初値を飛ばしていた。

 2008年に初値が公開価格の2倍を超えたのはたった4社。うち3社が、インターネットマーケティング支援などのネットイヤーグループ(3月6日マザーズ上場、初値は公開価格の3.1倍)、モバイルコンテンツ開発などのプライムワークス(5月23日マザーズ上場、同2.6倍)、インターネットホスティングサービスなどのpaperboy&co.(12月19日ジャスダック上場、同2.1倍)と、ネット・モバイル関連銘柄だった。

 なお、もう1銘柄は家庭用ゲームのデバックサービスを手掛けるデジタルハーツだった。ニッチ分野に特化した企業で既上場の類似企業がない企業であり、ビジネスモデルの独自性が評価された格好だ。

 もちろん、ネット関連株すべてが手放しで評価されていたわけではない。価格比較サイトなどのベンチャーリパブリックやインターネットマーケティングのクロスマーケティングは初値が公開価格を下回った。市場は選別の目を厳しくしている。

 「厳しい」という表面が一番見合う年となったが、明るい話題もあった。12月17日にマザーズへ株式公開したグリーだ。グリーは市場からの吸収金額が130億円を超える超大型案件で、時価総額は初値を形成した瞬間にマザーズのトップに立った。初値形成後も新興市場全般をけん引する動きとなっている。

 新規上場マーケットは、2009年も厳しい環境となりそうだ。株式市場の低迷長期化が懸念される中、市場の一部では、上場銘柄数が今年の49社を下回る可能性を指摘する声もある。新興市場を活性化させる有力ベンチャー企業の登場が期待されるが、「厳しい」状況は続きそうだ。

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