多くのアナリストが、2009年のPC業界に関する予測の見直しを余儀なくされており、その内容は芳しいものではない。
IDCは米国時間12月3日、2009年の世界のPC出荷予測台数の値を更新し、改めてリリースした。同リポートによると、2009年の世界のPC出荷台数は、わずか前年比3.8%増にとどまる予定である。
IDCは2008年に入ってから、2009年のPC出荷台数が前年比13.7%増になるとの予測を出しており、この予測値から大幅な減少となってしまった。最も打撃を受ける地域としては、物価の下落および世界的な信用危機の影響が大きい、ラテンアメリカ、中央ヨーロッパ、中東、アフリカなど、新興PC市場が挙げられる。
だが、米国内のPC市場に目を向けると、さらなる悪材料の影響が懸念されている。2009年の米国内でのPC出荷台数は、2008年と比較して、3%の下落が予測されている。とはいえ、IDCは、その後の数年間は、「1桁台と低調ではあるものの」増加が見られることになると予想している。
PC出荷台数に影響を及ぼしている主要因としては、ポータブルPCの人気上昇、販売価格の下落、PCのアップグレードサイクルなどがある。
IDCのWorldwide Quarterly PC TrackerのディレクターであるLore Loverde氏は、「低価格のミニノートPCが、出荷台数を伸ばす要素とはなるものの、粗利益や売り上げの分野では、厳しい圧力となる。今後の1〜2年は、消費者層および商用セグメントにおいて、買い控えが進むと予想されている。また、引き続き低価格は重要な要素となるものの、過去数年間に生じたような、出荷台数の増加へとつながることはないだろう」と述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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