Carter氏:私たちにとっての根拠はこれまで私たちが行ってきた、情報の共有と洞察力の向上にあります。私たちは、報告された不具合をテスターが再現しようとしてもできないという、一過性のバグの問題をじっくりと見直しました。私たちは、テスターがスクリーンキャプチャで記録した不具合のビデオを開発者が見ることができる新しいテストツールを開発しました。同時に、開発者は、デバッグ履歴情報や、問題発生時のマシンの状態を確認することもできます。障壁を低くして、誰もが同じ情報のリポジトリを使って仕事できるようにすることで、これまでよりもチームの一員であるという実感を得られます。私たちにとって、それが「デモクラタイゼーション」ということです。
Carter氏:重要なのは、透明性です。VSTSでは、ビジネスユーザーに必要なレポーティングやビジネスインテリジェンスをすべて公開し、プロジェクトのステータスを確認できるようにすることを目指しています。そのようなレポーティングが存在し、「Excel」「Outlook」といった使い慣れたツールを用いてレポーティングがビジネスユーザーに提供されるようになれば、手元にあるプロジェクトにとって好ましい追加情報になるはずです。
Zander氏:私たちは、開発者がすべての.NETプログラミングのスキルをクラウドに活用できるようにしたいと考えています。ウェブアプリケーションフレームワーク「ASP.NET」で提供したのと同じようなサンドボックスセキュリティモデルが用意される予定です。ASP.NETで見られるベストプラクティスがクラウドのAzureにも広がります。
Carter氏:Azureで重要なことは、プログラミングモデルが同じため、Visual Studio開発者にとってすべてが非常になじみのあるものになるということです。同じコンポーネントを提供することで、開発者がクラウドへの移行を当然の進化の延長と受け止めてもらえるよう願っています。
Zander氏:VS2010およびパラレルコンピューティングに関して言えば、特に開発者が並列コードを作成できるように構築された新しい一連のライブラリがあります。基本レベルでは、並列処理ランタイムと呼ばれる新しいランタイムがあります。これにより、開発者がマシンに存在するすべてのコアを活用できるようになります。また、デバッガーとプロファイラーの両方がマシンで予定しているすべての追加作業を追跡し、どの程度きちんと実行されているかを確認できるよう、VS2010内のツールを強化しています。
Zander氏:もちろん、Silverlightのサポートだけではありませんが、バージョン3.0に向かっている今、Silverlightのサポートは重要なものになるでしょう。新製品では、新しいModel-View-Controller(MVC)パターンを採用しています。また、VS2010では、IntelliSenseによる自動完了機能のサポートを含め、JavaScriptライブラリ「jQuery」も出荷する予定です。
Zander氏:もちろんです。PDCやTechEdでStephanie Saadが行ったセッションの1つは、MicrosoftがVS2010やVSTSの開発で「自ら試している(dog-fooding)」すべての事例を紹介するためのものでした。大勢の開発者が常にコードを作成している当社のOffice部門など、社内のチーム全体で使われています。事実、このように「dog-fooding」という言葉が動詞として日常的に用いられるくらい、「自ら試す」ということはMicrosoftではかなり前から当たり前になっており、違和感はありません。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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