Microsoftは米国時間9月28日、同社の開発者ツール「Visual Studio」と一緒にJavaScriptライブラリのjQueryを提供する計画を発表した。
Microsoftは、jQueryは「ASP. NET AJAX Control Toolkit」の上位コントロールの実装に使われるライブラリの1つで、新しいAjaxサーバサイドヘルパーメソッドでも役割を担うことになると述べた。15KバイトのjQuery JavaScriptライブラリは、フォークなしでそのまま配布され、ファイルはjQuery MITライセンスに準拠する。
さらに、Microsoftは、jQueryオープンソースプロジェクトのテスト、バグフィックス、パッチを提供するとともに、2008年中に製品サポートをjQueryに拡大すると述べた。
この発表は、Microsoftの開発者部門のバイスプレジデントであるScott Guthrie氏が投稿したブログのなかで行われ、同氏はライブラリの魅力を次のように説明している。
jQueryの魅力の大きな部分は、最低限のコードでHTMLエレメントを優雅かつ効率的に見つけて操作できるということだ。jQueryは、開発者がHTMLエレメントを問い合わせて、それに「コマンド」を適用するのを可能にする、優れた「セレクタ」APIにより、これをサポートする。jQueryコマンドの特徴の1つは、コマンドを「連結」して、1つのコマンドの結果を別のコマンドにフィードできることだ。また、jQueryにはコマンドとして使用できるアニメーションAPIも組み込まれている。これらにより、わずか数回のキー入力で、すばらしいことを行うことができる。
また、Guthrie氏は、jQueryとASP. NET AJAXとの統合について、Scott Hanselman氏のブログ「Computerzen」に新規投稿されたチュートリアルを紹介した。
John Resig氏は、jQueryブログで、大手携帯電話会社のNokiaもアプリケーション開発プラットフォームの一部としてjQueryを採用するつもりであると述べている。Microsoftの場合と同様、Nokiaはライブラリに変更を加えようとしているわけではなく、開発者はjQueryプロジェクトに貢献することになるという。
jQueryのリード開発者であるResig氏は次のように書いている。
Nokiaは、jQueryを使って、WebKitベースの「Web Run-Time」用のアプリケーションを開発しようとしている。ランタイムは、必要最低限の機能だけを搭載したブラウザレンダリングエンジンで、簡単だが強力なアプリケーション開発が可能だ。つまり、jQueryはWeb Run-Timeを搭載しているNokiaのすべての携帯電話に配布されるということだ。(中略)jQueryテストスイートはすでに「Mozilla」と「Opera」のテストスイートに統合されており、jQueryチームがこれまで行ってきたよりもレベルの高いテストが「Internet Explorer」とWebKitで行われるようになる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」