Tidy Favoritesを使いやすくしているのは、そのシンプルさだ。ページをブックマークに追加する場合、「プラス」ボタンをクリックするだけで、ブラウザのツールバーに追加される。さらに、「スター」ボタンをクリックするだけで、お気に入りを操作、整理できる。
Tidy Favoritesオーガナイザには、「トップリンク」を表示するタブがあらかじめロードされている。トップリンクはよくアクセスするサイトで、「Opera」や「Google Chrome」で新しいタブを開いたときに表示されるものに似ている。
カテゴリに分類されていないブックマークはTidy Favoritesのサイドバーに常駐し、いつでも整理できる。ダッシュボードの下を右クリックすると、新しいタブを追加できる。後は、サイドバーからそのタブのページにリンクをドラッグアンドドロップするだけだ。画面下のタブは、「Excel」のスプレッドシートに慣れ親しんでいる場合は特に、非常に直観的に使用できる。また、各タブ内で右クリックすると、フォルダが追加され、お気に入りをさらに分類できる。
単にブックマークを整理する以外にも、Tidy Favoritesには際立った特長がいくつかある。そのような特長の1つが、ウェブページの一部を切り取り、そのサイトのビジュアルサムネールとして保存できるトリミングツールだ。たとえば、地元の天気をチェックするため、定期的にアクセスするページがある場合、ページ全体のサムネールを作成する代わりに、天気が表示されている部分のみを切り取ることができる。
このオプションを使って、Tidy Favoritesのタブの1つに情報が一目で分かるダッシュボードを作成できる。このツールのまったく新しい活用方法については、データがあらかじめ設計されたウィジェットやRSSフィードから送られる、ダッシュボードのようなホームページの利用の可能性が考えられる。
また、Tidy Favoritesは持ち歩きが可能なため、外出先にリンクを持っていきたい場合は、USBドライブに保存すればよい。
本当にきちんと動作してもらわなければ困るTidy Favoritesの機能の1つは、内蔵の検索ボックスだ。検索機能を使って、キーワードや検索語を入力し、「Google」「Images」「Wiki」(Wikipedia)のいずれかをクリックするだけで、簡単にブックマークを検索できるはずで、Googleを使うと、デフォルトでは「Google Custom Search Engine」のようにお気に入りが検索される。しかし、この機能をテストしたところ、適切なキーワードを使っているにもかかわらず、保存した一部のリンクが検索されなかった。Googleの検索結果を返していたようだが、ブックマークのみを検索していたと思われる。明らかに、まだ手を加える必要がある重要な機能だ。
もう1つの大きな問題は、残念なことに、Tidy Favoritesが現在「Windows」にしか対応していないことだ。Tidy Favoritesが表示するページはコンピュータ自体に保存され、URLはローカルIP(127.0.0.1)から始まる。これがなぜ「Mac」「Linux」に移植できないかは不明だが、今後取り組んでくれることを願っている。
当面はTidy Favoritesに注目しようと思う。今のところ比較的新しいサービスだが、私たちが見てきた問題点に彼らがどう取り組むか見守っていこう。たとえば、タブに移動した後はサムネールがサイドバーから削除されるようにするなど、Tidy Favoritesにはまだまだユーザビリティの改善の余地がある。ブックマークがページ上で自動的に並び替えられるようにすべきとも思う。彼らがこれらの問題を解決できれば、間違いなく、すばらしいサイト整理ツールになるが、まだ定かではない。それまでは、Evernoteに戻るとしよう。
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